働き方の多様化に伴い、昨今は様々な副業が誕生しています。そして、一見するとお堅い印象のある「コンサルタント」も大変人気が高く、本業以上に稼ぐ方も存在するほどです。
そこで本記事では、コンサルタントが副業におすすめの理由や始め方、注意点を解説します。副業で年収アップを目指す方は、ぜひ参考にしてください。
目次
コンサルタントの副業とは?種類や提供価値
ここではまず、コンサルタントの概要を見ていきましょう。
コンサルの種類や契約形態、提供価値を掲載しているので、「副業を始める前に理解を深めたい」という方には大変おすすめです。
クライアントの悩みを解決に導くスペシャリスト
コンサルタントとは、クライアントの悩みや不安をヒアリングし、改善に向けたソリューションを提案する仕事です。
- 経営のやり方や方向性が分からない→経営コンサル
- 売上がどうしても上がらない→マーケティングコンサル
- 優秀な人材が集まらない→人事コンサル
クライアントの上記のような相談事を深く考察し、欲求や願望の達成に導く必要があるため、一定以上の経験・スキルが身についていなければ価値提供できないでしょう。
契約形態は大きく3種類
コンサルタントの契約形態は大きく3つに分かれており、それぞれでやや業務範囲が異なってきます。
- スポット契約:1時間・1日など短期間だけ契約する形態
- プロジェクト:案件ごとに契約する携帯
- 月ごと:案件に縛らず1ヵ月単位で契約
スポット契約は、ちょっとした困りごとや壁打ち、ある程度決定した事象が正しいかどうかの答え合わせも用いられるケースが多い傾向。
対して、プロジェクト・月ごと契約は、全体の方向性やよりコアな部分の提案、根幹的な構築業務にもコミットするため、感覚としては「外注」ではなく「同僚」に近いでしょう。
ただし、プロジェクト・月ごと契約は拘束時間が長い分、副業には向きません。そのため、基本的には時間の融通が利きやすいスポットコンサルをメインに取り組むのがおすすめです。
コンサルタントには様々な種類がある
コンサルタントと一口に言っても、実際の種類は多岐にわたります。当然、副業を成功させるには自分に合ったジャンルを選ぶ必要があるので、今回は以下の代表的な5つを解説します。
- 人事コンサルタント
- ITコンサルタント
- マネジメントコンサルタント
- フィナンシャルコンサルタント
- マーケティングコンサルタント
人事コンサルタント
人事コンサルタントとは、クライアントの人事に関する問題を解決に導く仕事です。
- 人事戦略の策定
- 採用
- 社員の評価
- 育成 など
人事業務に関する専門的な知識と経験を持っており、特定の問題のソリューションだけでなく、人事制度や採用戦略、労働法の適用といった組織的な問題の陣頭にも立ちます。
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、ITに関する幅広い知見を備えており、以下のような業務を通じて企業の活性化を支援する仕事です。
- ITシステムの導入支援・診断
- ITを組み合わせた業務プロセスの改善
- セキュリティ対策
- データの抽出・分析
ただし、ITコンサルタントは既存業務の無理・無駄を発見し、ITを用いて最適なソリューションを提示しなければなりません。すなわち、ITスキルだけでなく、幅広いビジネスの知識も要されるため、初心者にはややハードルが高いでしょう。
マネジメントコンサルタント
マネジメントコンサルタントは、クライアントの経営課題・リソースの再配置・人材開発といった、幅広い問題に対処する仕事。
一見すると経営コンサルタントに似ていますが、一般的にはマネジメントコンサルタントの方がより俯瞰した位置にいます。
- 問題解決に向けたアプローチの立案
- ビジネスモデルの見直し
- マーケティング戦略の策定 など
多くのマネジメントコンサルタントは、ファーム出身者やスクール講師、企業の元役員であり、経営者が直面する悩みを一手に引き受けるスペシャリストです。
フィナンシャルコンサルタント
個人、あるいは企業の資産運用をサポートする仕事です。具体的な業務は以下の通りであり、投資から保険・税金の最適化まで幅広く相談できます。
- 税金を最小限に留める戦略的アドバイス
- 保険によるリスクマネジメント
- 投資アドバイス
- 資産管理の提案・構築
企業が取り組む業務や事業規模、資産状況に応じて資産運用の形は千差万別。フィナンシャルコンサルタントは、そんなニーズを細かくキャッチし、最適解の体制・仕組みを提案します。
マーケティングコンサルタント
その名の通り、マーケティング戦略のスペシャリストであり、以下のような業務でクライアントの販売活動をサポートします。
- 市場動向やニーズ・競合調査を経た戦略立案
- デジタルマーケティング戦略
- 製品開発に関するサポート
マーケティングは企業を存続させる上で必要不可欠。将来的にも需要が高いので、最もおすすめできるジャンルの1つといえるでしょう。
コンサルタントの副業がおすすめの理由4つ
ここからは、数ある副業の中でもコンサルタントがおすすめの理由を4つ解説します。
- 副業によるスキルアップ
- 自由な時間に働ける
- 年収がアップする
- 失敗しても経済的ダメージがほとんどない
いずれも重要なポイントなので、しっかり押さえておきましょう。
副業によるスキルアップ
コンサルタントは、特定領域の問題を軸にクライアントとのセッションを重ねることで、自分自身のスキルアップにも繋がるメリットがあります。
- どんな手法が効果的か
- 最新のトレンドの様子は
- 過去に類似例はないか
上記のポイントを深く考察することで、本業だけでは気付けない新たな視点・発想も生まれるでしょう。実際に、コンサルとして副業を始めてから、本業のパフォーマンスも向上したという成功例も存在します。
したがって、コンサルの領域を選ぶ際は、まず本業との親和性に注目するのもおすすめです。
自由な時間に働ける
会社員の場合は始業・休憩・終業のすべてが取り決められており、気軽に時間を変えることもできません。
一方、コンサルタントは「土日だけ」「夜のみ」といった限定的な働き方が可能となるため、本業に支障をださずにうち込めます。
ただし、時間の融通が利きやすいのは、あくまでもスポット契約。プロジェクト・月ごと契約では本業との両立は難しいので、あらかじめ注意しましょう。
年収がアップする
当然ながら、副業コンサルタントとして成功すれば、年収がアップするメリットがあります。具体的に、1セッション1万円と仮定して週に5回依頼を受けた場合、年間の副業収入は【5回×4週×12ヶ月】で240万円にものぼるのです。
もし本業で年間400万円稼いでいれば、トータルの収入は600万円以上。副業ワーカーとしては大成功の部類に入るでしょう。
失敗しても経済的ダメージがほとんどない
コンサルタントは頭脳・体・スマホ(パソコン)さえあれば誰でも始められます。すなわち、ほぼゼロ円で開業できるのです。
そのため、万が一副業に失敗しても経済的ダメージはほぼゼロ。「稼がないと…」というプレッシャーがないので、のびのびと事業を展開していけるでしょう。
コンサルタントを副業として始める方法
コンサルタントを副業で始めるメリットが分かったところで、次は具体的な始め方を解説します。
スムーズに副業としてスタートできるよう、ぜひ参考にしてください。
コンサルタントに必要な知識・経験を養う
まずは、以下のような方法を用いて、コンサルタントに必要な知識・経験を養いましょう。
- 本業で培ったスキルを活かす
- スクールやセミナーに参加する
- 本やブログで学ぶ
ただし、コンサルタントは「その道のプロ」でなければ通用しません。そのため、この時点でゼロ知識の領域は極力避けて、元から知見のある分野に絞るのがおすすめです。
企業の採用担当経験があれば人事コンサルタント、銀行に勤めていたならフィナンシャルコンサルタントといったように、有利な領域を選んでください。
コンサルタントとしての実績を積む
後述する集客と並行しながら、コンサルタントとしての実績を積んでいってください。
クライアントや見込み客からの信用を勝ち取るには、「どれだけの案件を担当したか」「どんな問題を解決したか」を提示してあげるのが一番。すなわち、実際に案件をこなして定量的に示せるようにするのです。
一方、実績のないうちは集客効果も振るわないケースが多いため、知人・友人に頼んで無料モニターになってもらうと良いでしょう。
特に、何かしらの事業を行っている人物がいれば、積極的に声をかけてみてください。
クライアントを集客する
実績の形成と同時に、クライアントの集客にも着手しましょう。昨今はSNSやブログ、YouTubeなど宣伝媒体が豊富です。
何かしらの投稿がバズれば一気にフォロワーが増加し、広告費などをかけなくても集客が可能となるため、積極的にチャレンジしましょう。
コンサルタントを副業で始めるときの注意点
ここからは、コンサルタントを副業で始める時の注意点を解説します。
健全に運営していくためにも、しっかり押さえておきましょう。
本業の許可を取る
コンサルタントに限らず、副業を始める時は必ず本業の上司・人事に許可を取る必要があります。万が一禁止されている場合、副業が発覚してからでは遅いので、必ず就業規則を確認してください。
また、たとえ全面許可されていても、「副業を始めます」と一声かけておいた方が、スッキリした気持ちで取り組めるはずです。「本業の肥やしになる」とアピールすることで、評価も高まる可能性があるので、上手く活用してみてください。
関連記事:会社に副業申請をする流れ!理由の書き方、NGケースを紹介
確定申告をしっかり実施する
無事にコンサルタントとして収入が手に入った際は、必ず確定申告を実施しなければなりません。経費などを除き年間20万円を超えた時点で申告義務が発生するため、普段からきちんと帳簿を付けておきましょう。
加えて、1年分を一気に入力するとミスが発生しやすく、時間もかかります。あらかじめ安価な会計ソフトを購入し、普段から少しずつ記録しておくのがおすすめです。
関連記事:副業収入の扱いとは?雑所得と事業所得の違い、確定申告について
ライフワークバランスを徹底して管理する
副業に取り組む場合は、ライフワークバランスも管理しなければなりません。あまり副業にうち込みすぎると、私生活だけでなく本業にも支障がでるからです。
そのため、「○○時までに終わらせる」「○○曜日は休み」と自分ルールを作り、メリハリを持って仕事を進めましょう。
コンサルタントを副業で始めて年収アップを目指そう
本記事では、副業のコンサルタントがおすすめの理由や注意点などを解説してきました。
コンサルタントの副業は以下の理由から大変おすすめであり、万が一失敗しても経済的ダメージはほぼありません。
- 副業によるスキルアップ
- 自由な時間に働ける
- 年収がアップする
- 失敗しても経済的ダメージがほとんどない
一方、きちんと集客できなければ、コンサルタントを始めても思うような収入は得られません。SNSやYouTube、ブログなどを駆使して、効果的に宣伝していきましょう。