プロダクトローンチは、多くのマーケターが販売戦略に導入している手法であり、昨今は映画業界やECサービスなど幅広い領域で活用されています。
しかし、初心者は具体的なやり方が分からないことから、うまく販売戦略を組み立てられないケースも多いでしょう。
目次
プロダクトローンチとは
プロダクトローンチとは、特定の商品を段階的にPRしていく手法であり、主に以下のような流れで進めていきます。
- 販売開始までに見込み客を集める
- 販売日に向けて段階的に情報を公開・アプローチする
- 販売開始を見計らってセールスを行う
通常の販売戦略とは「見込み客の教育」を行う点が大きく異なり、販売開始と同時に一定以上の収益が期待できるはずです。
事例:映画業界「鬼滅の刃」
日本における興行収入トップを更新した鬼滅の刃は、巧みにプロダクトローンチを用いた事例の一つといえます。
劇場公開に向けて以下のような段階を踏み、少しずつ市場の注目度や温度感を高めていったことが分かりますね。
- 予告編を公開
- 主要キャラクターの声優公開
- 主題歌と歌手の発表
- オリジナルグッズや特典の販売
- 劇場公開
もちろん、映画自体が魅力的なのも勝因といえますが、プロダクトローンチがその効果を最大化したのは言うまでもありません。
事例②:ゲーム「ポケットモンスター」
大人気ゲームであるポケットモンスターも、発売日までにプレイ動画や世界観を小出しにPRしていました。
実際に、Twitterなどでも大きな話題となっており、発売後もゲーム内容や小ネタが拡散され続けています。
プロダクトローンチのメリット3つ
ここからは、プロダクトローンチのメリットを3つ解説します。
いずれも重要なポイントなので、ぜひ参考にしてください。
売り上げの最大化が可能
プロダクトローンチは、特定のサービスに関するPRを段階的に実施するため、短期間で広告を打つよりも多くの見込み客にリーチできます。すなわち、売り上げの最大化に繋がるのです。
また、ローンチ前から特典・オリジナルグッズを販売すれば、単発のセールスより多くの利益が得られるでしょう。
他のサービスに流用できる
プロダクトローンチは、一度成功すれば簡単にパターン化できるので、その後の別サービスにも流用が可能です。
さらに、テンプレを用いれば新人でもすぐ取り組めるうえに、リソースも最小限で済みます。
他社のプロモーションも受注すれば、マーケティング事業も手掛けられるので、習得する意義は大きいでしょう。
効率的にセールスできる
見込み客へセールスするには、他社にない魅力やサービスの特徴、ベネフィットなどをごく短時間でロジカルに伝えなければなりません。
一定以上のスキルが要されるだけに、営業初心者にとってはやや難易度が高く、どれだけ頑張っても成績が伸びない方も多いでしょう。
しかし、プロダクトローンチは段階を経てPRを行うため、販売するころには既に上記の情報を伝え切っており、あとは見込み客の背中を押してあげるだけで済むのです。
プロダクトローンチのデメリット2つ
ここからは、プロダクトローンチのデメリットを2つ解説します。
今後導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
コストがかかる
コストがかかる点は、プロダクトローンチにおける最大のデメリットといえるでしょう。具体的に、以下のような工程が必要となるため、小資本で実施したい方にとってはやや不利かもしれません。
- webサイトやコンテンツの構築
- 動画制作
- 顧客のリスト管理 など
上記は本格的に取り組もうとすると、数十万円以上の出費となります。無論、うまくプロダクトローンチが機能した時の効果は絶大ですが、導入する際は確度の高いコンテンツに絞るのがおすすめです。
設計に時間がかかる
プロダクトローンチは、ターゲティングやPRのネタ作り、宣伝チャネルの立案など多くの工程が必要となります。
さらに、テンプレがない場合はゼロから構築しなければならず、なおのこと時間がかかるでしょう。もし最短ルートでプロダクトローンチを実施したいなら、後で解説するやり方を参考にしてください。
プロダクトローンチのやり方
プロダクトローンチは、大きく分けて4つのステップに分けられます。
- 見込み客を集める(プレローンチ)
- 見込み客を教育する
- 販売する
- アフターフォローを行う
上記はプロダクトローンチの基本的な手順となるため、しっかり押さえておきましょう。
見込み客を集める(プレローンチ)
プロダクトローンチの初動として、まず見込み客を集めていきます。業界では「プレローンチ」と呼んでおり、以下のような手法でアプローチするのがおすすめです。
- SNS
- ウェブ広告
- ブログ など
見込み客を教育する(リレーションシップ)
教育の段階では、訴求したいサービスに関する情報を小出しに公開していきます。
ライン公式アカウントなどを使って見込み客ごとに通知するのも効果的ですが、コンテンツによってはYouTubeやTwitterなどで一斉に発信しても良いでしょう。
いずれにしても、先ほど実施したプレローンチで得たリストをフル活用し、少しずつ自社のサービスを知ってもらってください。
販売する(ローンチ)
ここまでの工程で、見込み客の購買意欲は十分育成されているはずです。販売日で実施するべき施策は特にありませんが、できる限り「特別感」をアピールしましょう。
具体的には「期間限定」「〇〇名限り」といったコピーを入れる盛り込む形です。
アフターフォローを行う
プロダクトローンチで見事収益を上げても、そこで終わりではありません。見込み客から顧客にステージアップしてくれた方たちを、きちんとアフターフォローしましょう。
今後別のサービスでプロダクトローンチを行う際も、同じ顧客に訴求できる上に、口コミなどで他の顧客を連れてきてくれます。
プロダクトローンチの注意点
プロダクトローンチの設計には、コストや時間に加えて労力も必要となります。初めから大きなリソースを投じてしまうと、万が一失敗した時に経済的ダメージを被ってしまうでしょう。
そのため、要領を得ないうちは全体的な予算を小規模に抑え、極力安全な状態を維持しなければなりません。
プロダクトローンチで売り上げをアップさせよう
本記事では、プロダクトローンチのやり方やメリット・デメリットを解説してきました。
プロダクトローンチは、プレローンチや見込み客の教育を通し、サービスのローンチに向けて購買欲や認知度を高めていく手法です。
テンプレ化すればリソースの最適化にも繋がるので、ぜひ導入してみてください。