日本におけるコーチングの歴史はまだまだ浅い印象ですが、需要が高まるにつれて様々なジャンルが誕生してきています。その中でも「マザーズコーチング」は特に注目度が高い領域の一つで、すでに多くの数万名のコーチが子育て世帯向けにセッションを行っています。
そこで本記事では、マザーズコーチを目指す方に向けて、マザーズコーチングが怪しいと言われる理由や真相、起業に必要な資格などを解説します。
目次
マザーズコーチングとは
マザーズコーチングとは、主に子を持つ母・父や、今後出産予定の方を対象としたコーチングサービスです。
一般的なコーチングは、ビジネスやライフスタイルに関するサポートが中心ですが、マザーズコーチングの場合、「妊娠」「出産」「育児」「家庭と仕事のバランス」を扱います。
最終的には、子育てにおける自己肯定感やコミュニケーションスキルの向上を目標に掲げており、親だけでなく子供にとっても有益なサービスといえるでしょう。
マザーズコーチングが怪しいと言われる理由
先ほど触れたとおり、マザーズコーチングは子育て世帯を対象とした健全なサービスです。現在は数万人規模のコミュニティも存在しており、少しずつ認知度も高まっています。
ただ、未だに市場では「怪しい」「詐欺じゃないか」「宗教みたい」といった声も少なくありません。ここではその理由を見てみましょう。
資格や専門性が不明瞭
コーチング業界は資格制度がまだまだ確立していません。そのため、十分なトレーニングや経験を持っていないにも関わらず「私はマザーズコーチです」と名乗ってセッションを行うケースもあります。
無論、そういったコーチは粗悪なサービスしか提供できないので、実際にセッションを受けた顧客は何の成果も得られず、ただお金だけを取られた感覚に陥ってしまうでしょう。
料金が高額
マザーズコーチングの料金帯は1セッションあたり数千円~数万円程度ですが、中にはほとんど学べない粗悪な内容で数十万円の費用を要求してくるコーチも存在するようです。
冷静に考えれば「高すぎる」と判断できるものの、子供のためにコーチングサービスを探していると、つい表面的な情報に惑わされやすくなります。「華々しい成功事例」「良好な口コミ」などのキャッチコピーは特に注意が必要であり、必ず本当かどうか見極めなければなりません。
しつこいプロモーション
マザーズコーチは顧客に寄り添って中長期的にサポートしていくパートナーのような存在です。しかし、やはりビジネスではあるので、少なからずサービスのPRを受けることもあるでしょう。
体験セッションが終わった後、執拗に本プランへの加入をすすめたり、本来必要のない教材などを売りつける悪徳コーチも存在します。短期間で劇的な結果を約束するような宣伝を行い、顧客が付いたはいいものの、結局何も提供できないというケースも少なくありません。
もちろん、健全なコーチは決して誇大広告はしないので、自分がコーチングを受けたり、コーチとしてサービスを提供する時も注意しましょう。
マザーズコーチングで副業を始めるメリット3つ
ここからは、マザーズコーチとして副業するメリットを解説します。
先ほど触れた、怪しくないコーチのポイントも押さえることで、ベストなコンディション・心持ちで事業を進められるはずですよ。
スケジュール管理しやすい
マザーズコーチングは基本的に予約制となります。すなわち、飛び込みの依頼が発生しないため、スケジュール管理しやすいメリットがあります。
また、コーチングセッションはオンラインでも実施できるため、移動時間がかからず、場所にも囚われない働き方が実現するでしょう。本業に支障を出さない範囲で無駄なくセッションを入れられるので、適切に運営していけば、飛躍的にトータルの所得も高まるはずです。
子育てのスキルや経験が活かせる
マザーズコーチングは、子育ての経験やそれに関連するスキルを活かせる仕事です。すでに子育てを一定期間行っている人がこの副業を始める場合、知識やスキル、経験をそのままサービスに落とし込めるでしょう。
また、顧客にとっても「この人も自分と同じ苦労をしたんだ」という大きな安心材料となり、より一層セッションを真剣に受けてくれるかもしれません。
人同士の繋がりを実感できる
マザーズコーチングは、多くの親や家庭と深いレベルで関わる仕事です。したがって、この仕事を通じて多くの人々との新たな繋がりが生まれるでしょう。
さらに、コーチとして他社の活にポジティブな影響を与えられれば、大きな充実感・やりがいも感じられるはずです。特に「人の役に立ちたい」「困っている人を助けたい」といった志を持つ方なら、金銭的な報酬以上の価値を見出せますよ。
マザーズコーチングで副業を始めるデメリット
マザーズコーチングの副業には、メリットだけでなくデメリットもあります。
スムーズに副業が行えるよう、事前にきちんと把握しておきましょう。
継続的に学習する必要がある
マザーズコーチングは、一定レベルの専門性と知識が要される仕事です。ただ、その内容は年々アップデートされていくので、開業した後も絶えず勉強していく必要があるでしょう。
新しい子育ての方法や心理学、コミュニケーションのスキルはもちろん、顧客を導けるように自己啓発も継続しなければなりません。本業や家事の合間を縫って勉強するのは骨が折れますが、サービスのクオリティを保つためにも、しっかり取り組んでみてください。
集客・セールスも自分一人で実施する
マザーズコーチングを行う企業に所属できれば問題ありませんが、個人で副業するならすべての業務を自分一人で行う必要があります。そして、特に注意したいのが集客・セールスの部分です。
そもそも顧客がいなければビジネスは成り立たない反面、ほとんどの方が経験のない領域となるため、いつまでもコツが掴めず、事業から撤退するケースも多いのです。
マザーズコーチングは怪しい?真相を解説
ここまで解説した内容だけを見ると、マザーズコーチングは詐欺か悪徳商法のように思えるかもしれません。しかし、以下の理由から、マザーズコーチングは健全なサービスであり、決して詐欺ではないと断言できます。
- 健全なマザーズコーチは専門的なトレーニングを受けて資格も持っている
- 一般顧客から多くの成功事例・良好なレビューが寄せられている
- 信頼性の高いコーチはサービス内容・料金・期間を明確にしている
- セッションの後もきちんとフォローアップを実施している
逆に言えば、上記を実施していない・満たしていないコーチは「怪しい」と考えて良いでしょう。実際に、ほとんどのマザーズコーチは以下のようなスクールを卒業しており、認定証書なども持っているはずです。
以上のことから、もし不安な場合は資格や認定書の有無を確認し、契約書の内容も適切かどうかをチェックすると良いでしょう。
マザーズコーチングでよくある質問
次は、マザーズコーチングでよくある質問を解説していきたいと思います。
マザーズコーチングとはなんですか?
マザーズコーチングは、主に子育て中の母親を対象としたコーチング手法です。子育ての悩みやストレス、産後の自分自身のキャリアなどの相談を受けるケースが多く、母親自身の自己肯定感向上も目指しています。
単にアドバイスを与えるのではなく、クライアント自身が解決策を見つけ出す「手助け」をするのが特徴です。
マザーズコーチングのメリットは?
マザーズコーチングの最大のメリットは、母親自身の自己理解と自己成長が促進されることです。子育てにおける悩みや不安を共有すれば、コーチはそれに対する新しい視点を与えられるでしょう。
母親は価値観や目標を明確にし、それに基づいた行動が取れるようになるので、より充実した子育て・家庭環境が実現します。
マザーズコーチングと他のコーチングとの違いは?
マザーズコーチングは、その名が示す通り、子育て中の母親を対象としています。そのため、子育ての悩みや課題、母親としての役割といった根幹的な部分に焦点を当てたコーチングが主となるでしょう。
ちなみに、一般的なライフコーチングやキャリアコーチングは、より広範な人生の課題やキャリアの方向性が専門分野です。マザーズコーチングと同時に習得しておくのも効率的で良いですね。
マザーズコーチングは怪しくない!子育ての知識を副業に活かそう
本記事では、マザーズコーチングが怪しいと言われる理由や、副業として取り組むメリット・デメリットを解説してきました。
マザーズコーチングは様々な要因から「怪しい」と言われることもありますが、ほとんどのコーチはしっかりトレーニングを行い、健全なサービスを提供しています。今回のポイントを把握しておくことで、自分がクリーンな状態で副業を行うための指標にもなるので、ぜひ参考にしてください。