人生100年時代が提唱される昨今、投資はより身近なものになりました。しかし、お金を稼ぐ性質上、「副業とみなされるのでは?」と心配する方も多く、いつまでもスタートできないケースも少なくありません。
目次
結論:基本的に投資は副業にならない
結論として、投資は基本的に副業とはみなされません。
副業とは、本業以外で収入を得るために行う仕事を指し、時間と労力を要する活動が含まれます。一方、投資は資産を運用して収益を得る行為であり、日々の労働を伴わないことが多いです。
例えば、株式や不動産への投資は、資本の増加や収益の獲得を目指しますが、これらは積極的な「労働」ではなく、資産の「管理」や「運用」に分類されます。したがって、投資は受動的な収入源と見なされ、典型的な副業とは異なる性質を持っているのです。
ちなみに、投資による収益は「労働所得」ではなく「資本所得」や「不動産所得」として扱われることが一般的です。
初心者におすすめの副業投資
ここからは、初心者におすすめの投資をいくつか見ていきましょう。
不動産投資
不動産投資は、収益物件を購入し、賃貸収入や売買差益の獲得を目指す投資手法です。
初心者には、リスクが低めの小規模物件や管理が容易な物件がおすすめであり、うまく運用すれば安定した収入源となるでしょう。ただし、物件の選定、市場の変動に注意が必要で、初期投資が大きいため、資金計画も慎重に立てることが重要です。
FX・株式・仮想通貨
FX、株式、仮想通貨は、市場の動きを読み取り利益を狙う投資方法です。
FXは通貨の交換レートの変動を利用し、株式は企業の成長や配当による利益を、仮想通貨は価値の変動を利用します。これらは比較的少額から始められるものの、市場の変動によるリスクが高いため、知識と経験を積むことが重要です。
NISA
NISA(少額投資非課税制度)は、特定の金融商品に対して一定期間、利益に税金がかからない制度です。初心者には特におすすめで、株式や投資信託などに少額から投資でき、税制面でのメリットがあります。
大きく稼ぎにくいのが難点ですが、リスクを抑えつつ投資を学ぶのに適しており、長期的な資産形成を目指す方に向いています。
REIT
REIT(不動産投資信託)は、不動産に関連する資産に投資することができる金融商品です。不動産投資の利点を持ちつつ、株式のように少額から投資可能で、流動性も高いのが特徴です。
REITを通じて、オフィスビルや商業施設など様々な不動産への投資が可能になり、分散投資によるリスク軽減が期待できます。初心者には、不動産市場へのアクセスを容易にする手段としておすすめです。
副業的に投資するメリット
ここからは、副業的に投資を始めるメリットを見ていきましょう。
収入が大幅に上がる可能性がある
投資は、株式、不動産、仮想通貨など多様な資産クラスにアクセスすることで、収入を大幅に増やす可能性を秘めています。
特に株式市場や不動産市場は、長期的に見れば価値が上昇する傾向にあり、賢い投資戦略を採用することで、資産の価値を増やすことが可能です。また、配当金や賃貸収入など、定期的な収入を得ることもできます。しかし、高いリターンは高いリスクとセットであるため、市場の動向をよく理解し、リスク管理を徹底することが重要です。
本業に支障を与えにくい
投資は時間的な柔軟性が高く、本業に支障を与えにくい副業の一つです。特に株式投資や不動産投資は、市場が開いている時間に限らず、自分の都合の良い時間に取引や管理が可能です。
また、自動化ツールや投資信託などを利用すれば、日々の市場の動きを細かく追う必要もなく、本業に集中しつつ資産を増やすことができます。このように、投資は本業と並行して行うことが可能であり、時間的な制約が少ないのが大きなメリットです。
NISAや不動産投資は節税効果がある
NISA(少額投資非課税制度)や不動産投資は、節税効果が期待できる投資方法です。
NISAは特定の金融商品に対して一定期間、利益にかかる税金が免除されます。これにより、特に長期的な資産形成を目指す投資家にとって、税金の負担を減らしながら資産を増やすことが可能になります。一方、不動産投資では、賃貸収入に対する税金の控除や、不動産の減価償却などを通じて節税効果を得ることができます。これらの制度を活用することで、効率的に資産を増やしつつ、税金の負担を軽減することが可能です。
副業的に投資するデメリット
次に、副業として投資を始めるデメリットも見ておきましょう。
資金を失うリスクがある
投資は資金を失うリスクが常に伴います。株式、不動産、仮想通貨などの市場は変動が激しく、価格の下落により投資した資金を回収できない場合もあるでしょう。
特に短期間での大きな利益を狙う投資戦略は高リスクであり、市場の予測不能な動きによっては、元本を割る可能性もあります。そのため、投資を行う際は、リスク管理と資金の分散が重要で、失っても問題のない範囲内で投資する必要があります。
稼げるまで時間がかかる
投資で安定して収益を上げるには、市場の知識を身につけ、経験を積む必要がありますが、これにはかなりの時間がかかります。
特に株式や不動産投資は、市場の動向を理解し、適切なタイミングでの売買が重要ですが、これらのスキルを習得するには長期間の学習と実践が必要です。また、市場は常に変動しており、継続的な情報収集と分析が求められます。そのため、投資で安定した収益を得るまでには、時間と労力を要することを理解しておかなければなりません。
元手になる資金が必要
投資を始めるためには、ある程度の元手となる資金が必要です。不動産投資は特に高額な資金が求められるので、参入ハードルは高いと言えるでしょう。仮にローンで元手ゼロ円から始められたとしても、実質的には数千万円の負債を負うことになります。
ほとんどの方は資金が限られているはずなので、まずはリスクの低い投資から始めるのがおすすめです。
投資が完全に副業とみなされるパターン
次は、投資が副業とみなされてしまうパターンを確認していきましょう。
投資関連のコンテンツ制作・配信
投資関連のコンテンツ制作や配信は「ブログ」や「YouTubeチャンネル」を通じて行われることが多いのですが、これは副業とみなされる可能性が高いでしょう。
投資に関する情報や知識、経験を共有し、視聴者や読者からの広告収入、アフィリエイト収入が得られるからです。また、この活動は単に個人的な投資を行うのではなく、教育的な価値を提供し、コンテンツ制作に相当する時間と労力を投じるため、副業としての性質を持ってしまうのも難点です。
不動産投資の5棟10室基準を超えた
不動産投資において、5棟10室を超える規模の運用を行うと、副業とみなされることがあります。この基準を超えると、不動産投資は単なる収入の補助手段を超え、本格的なビジネス活動と捉えられるからです。
また、大規模な不動産投資は、物件の選定、購入、管理、テナントの対応、財務管理など、かなりの時間と労力を要求します。これらは専門的な知識と継続的な労働が必要となり、その点からも副業と判断されがちです。
投資を成功させるためのポイント
最後に、投資の成功率を高めるポイントをチェックしていきましょう。
少額投資で始める
投資を成功させるには少額投資から始めることが重要ですが、これには複数の理由があります。
まず、少額投資はリスクを低減します。大金を投じると、損失が生じた際の影響が大きくなりますが、少額ならばその影響は限定的です。
また、初心者は市場の変動や投資の仕組みを理解するための経験が不足しているため、少額から始めることで、実践的な学習をしながらリスクを抑えられるでしょう。さらに、少額投資は資金の分散を容易にし、一つの投資先に対する依存性を低減することが可能です。
投資知識を勉強する
投資を成功させるためには、投資知識の習得が不可欠です。市場の基本原則、異なる投資商品の特性、リスク管理の方法といった幅広い知識が必要となります。
知識を深めることで、市場の変動を理解し、適切な投資判断を下せるようになるでしょう。また、投資戦略を立てる際にも、十分な知識があれば、自分の目的やリスク許容度に合った選択ができます。
投資に関する書籍、オンラインコースの受講、セミナーへの参加などを通じて、継続的に学びを深めてみてください。
投資は基本的に副業とみなされない
本記事では、投資が副業とみなされない理由や、逆に副業とみなされてしまうパターンなどを解説してきました。
最近は投資がかなり身近な存在になってきたものの、やはりまだ理解が及ばない部分も少なくありません。認識を誤ったまま参入すると損をする可能性があり、逆に十分な利益が得られない可能性もあるでしょう。
本記事を参考に正しい知識をみにつけ、無駄のない運用を心がけてください。