カウンセラー」と聞くと、医療機関や教育機関、企業に属して働く人と思う方が多いかもしれません。しかし実際は、フリーランスとして活躍しているカウンセラーも大勢います。

また、近頃はSNSを活用したカウンセリングが広まり、フリーランスとして活動しやすい環境になりつつあります。

先々、カウンセラーとして働きたいとお考えの方は、フリーランスで活動を始める方法やメリット・デメリットについて、この記事をぜひ参考にしてください。

カウンセラーとしてフリーランスで働く方法は2つ

フリーランスのカウンセラーとして活躍する方法は、大きく2つに分類されます。一つ目が、カウンセラーを必要とする企業などと業務提携することです。

ストレスの多い現代では、医療現場だけでなく、企業や学校でもカウンセリングを必要としている人がたくさんいます。カウンセラーは需要が高い職業のため、個人のクライアントだけでなく、病院や法人などと業務提携することで収入面も安定させやすいです。

そしてもう一つの方法が、個人で集客して収入を得る方法です。近頃はLINEなどのSNSから、誰でも簡単に広告を出稿できるため、個人で集客するハードルが低くなりつつあります。

カウンセラーはフリーランスとして独立しやすい仕事

会社員としての経験しかない人にとって、「フリーランスは本当に稼げるの?」と不安を抱くかもしれません。ですが、カウンセラーはフリーランスとして活躍しやすい職業の一つと言えます。

なぜなら、下記のような理由があるからです。

  • 人の悩みを扱う仕事の需要は減らない
  • 副業からでも始められる
  • 一対一で話を聞く仕事のため、個人で始めるのに向いている

当然ですが、人の悩みが世の中から消えることはありません。また、カウンセラーは短時間でも仕事できるため、副業にも向いています。本業を続けながら、少しずつクライアントを増やしていくことも可能です。

関連記事:カウンセラーとして独立開業!方法やメリット、資格の有無を解説

カウンセラーとしてフリーランスになるメリット

カウンセラーとして企業に就職するという方法もありますが、あえてフリーランスとして働くことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。次項で詳しく解説します。

自分の提供したいサービスを展開できる

企業に勤めていると、カウンセラーとしてやってみたいサービスが自分の中にあっても、組織の関係上、思うように動けないときがあります。

しかし、フリーランスであれば、会社に縛られず、自分が思い描くサービスを提供できるため、組織に所属するよりも、やりがいを感じやすいです。組織以外で「自分のスキルを試してみたい」と願う人にとっては、大きなメリットの一つと言えます。

自由な時間・場所で仕事できる

企業に所属していると一定の時間を拘束されてしまうため、フレキシブルな働き方をしたい人にとっては、続けていくのが難しい方も少なからずいます。

その点、フリーランスで仕事をする場合は、自分の好きな時間、好きな場所を選べるため、仕事がしやすいです。自宅を仕事場にする場合は、通勤時間がなくなるというメリットもあります。

また、近頃はオンラインカウンセリングが普及し、遠い場所に住むクライアントとも話ができるようになったことから、フリーランスとしてより働きやすくなりました。

収入の幅が広がる

企業に所属して仕事していると、どうしても給料の上限が見えてしまう場合が多いです。実績を積んでいき、将来的に給料があがることはあっても、昇給のスピードは決して早くはありません。

一方で、フリーランスの場合は、頑張ったぶんだけ収入が増えていくため、モチベーションを保ちやすいです。これにより、大きな達成感を得られることもあるでしょう。

また、カウンセリングという仕事には原価やコストがほとんどかからないため、売上の多くが利益になる点も大きなメリットです。

カウンセラーとしてフリーランスになるデメリット

フリーランスのカウンセラーとして働くことにはメリットが多いものの、いくつか知っておきたいデメリットもあります。ここでは、カウンセラーとして独立開業をするデメリットについて解説します。

集客や営業などの業務を自分で行う必要がある

企業に雇用されていた間は、自分に与えられた仕事に集中できましたが、フリーランスとして仕事をするようになると、さまざまな業務をこなしていく必要があります。

特に、クライアントを増やすためには、自ら率先して集客や営業活動をしなければなりません。いくらカウンセリングの技術が高くとも、積極的に営業活動をしなければ、フリーランスになった途端、仕事が全く入ってこないという可能性もあるのです。

軌道に乗るまでは収入が不安定になる

企業に雇用されている場合は、営業成績に関わらず一定の給与を得られますが、フリーランスの場合は、仕事の量がそのまま収入に反映されます。フリーランスとして安定した収入を得るには、カウンセラーとしてのスキルだけでなく、集客技術やセールスも重要となり、自力でクライアントを獲得していく必要があるのです。

そのため、フリーランスを目指していても、集客に自信がない方は、リピートしてもらえるクライアントを獲得できるまで、副業から始めてみるのもおすすめです。また、過去に働いていた企業や機関へ業務提携できないか打診してみるのも営業方法として有用です。

年金や保険、確定申告などの手続きを自分でしなければならない

フリーランスのカウンセラーになると、営業活動だけでなく、年金や保険、確定申告などさまざまな雑務もすべて自分で処理しなければなりません。

会社員からフリーランスに転身する場合は、年金や健康保険を切り替えるなどの手続きも自分で行う必要があります。

活躍するフリーランスカウンセラーはどんな人?

フリーランスのカウンセラーとして活躍している方の多くは、さまざまな企業や機関と業務提携しています。一つの提携先に頼ると、提携を解除された際に収入が減ってしまうため、できるだけ複数の企業とバランス良く提携していけると良いでしょう。

また、安定した収入があるカウンセラーは、一対一のカウンセリングだけでなく、カウンセラースクールや企業研修の講師としても働くなど、複数の仕事を同時にこなしている場合も多いです。

カウンセラーとしての仕事に幅を持たせて、さまざまな仕事をこなすことで、効率よく安定した収入を得られるようになります。

フリーランスカウンセラーの年収

フリーランスは、働き方の自由度が高いため、年収は人によって異なります。

一般的に、企業や機関に勤めているカウンセラーの場合、平均年収は300〜400万円前後です。それに対し、フリーランスで活躍している人の中には、年収が1,000万円を超える人もいます。

なお、都内におけるカウンセリング費用の相場は、1時間で1万円が相場です。もし1日、5人にカウンセリングをし、月に20日感、同じだけのクライアントを確保できれば、月間の売上は100万円に到達します。

カウンセリングは飲食店と違って、仕入れなどもほとんどないため、手元に残る金額が大きい点が魅力です。他にも、講師として講演会を依頼された場合の依頼料は、数時間で5〜10万円になることもあります。

年収1,000万円を稼ぐカウンセラーになることは夢のように感じてしまいますが、自分の頑張り次第では、現実になることもあり得るのです。

フリーランスカウンセラーとしてもっと活躍するには

フリーランスのカウンセラーとして「自分の能力を試したい」など、高い志を持っている方は、もっと活躍の場が欲しいと感じるかもしれません。ここからは、トップクラスのカウンセラーとして活躍する方法を解説します。

得意なカウンセリング分野を作る

「カウンセラーとして幅広い分野に精通しているほうが、クライアントを獲得しやすいのでは?」と考えるかもしれませんが、実際には得意分野を伸ばすほうが効率よく実績を作ることができます。

得意分野があると、より専門的な技術が身に付くうえ、クライアントにもアピールしやすくなります。また、「どの分野に特化すると良いのか?」を考える際には、企業からのオファーがある分野がおすすめです。

例えば、悩みを抱える経営者の相談や、休職中の社員のメンタルケアなどがあります。企業でのカウンセリングは需要が増えており、単価も高い傾向にあるため、企業のニーズを満たせるカウンセラーを目指すのも方法の一つです。

集客方法を工夫する

カウンセラーとして新規のクライアントを増やすには、集客方法においてさまざまな工夫が必要です。ホームページの作成はもちろんのこと、SNSも積極的に活用することで、効率よく集客できます。

またホームページには、クライアントの口コミや感想を公開することで、確かな実績があることをアピールできるでしょう。

Web上ですぐに依頼を受けられるよう、問い合わせフォームの設置や、連絡先の掲載も忘れないようにしてください。

交流会などに参加し人脈を広げる

インターネットによる集客方法だけでなく、実際に交流会などに参加して人脈を広げる方法もおすすめです。さまざまな業種の人が集まる場に参加し、積極的に自分の存在を売り込んでいくことによって、幅広い人脈を得られるでしょう。

ストレス社会と言われている現代では、業種を問わずメンタルヘルスに関連する需要が増えています。全く知らない業界の人と接触を持つことで、思ってもいなかった方面からも依頼が舞い込むようになるかもしれません。

フリーランスとして幅広く活躍できるカウンセラーを目指しましょう

精神的なストレスを感じやすい現代では、メンタルヘルスに関する需要が高まっています。

インターネットの活用によって、フリーランスのカウンセラーでも集客がしやすい時代になり、誰でも挑戦できる環境が整ってきています。

また、フリーランスのカウンセラーとして活躍するためのコツは、企業と個人のクライアントの獲得にくわえて、講演会の講師を務めるなど、幅広い場で仕事をすることです。どれか一つだけに絞ってしまうと、収入が不安定になりかねないため、実績がない間はさまざまな仕事を獲得していきましょう。

クライアントに対して常に愛情を持ち、誠実なカウンセリングを行って、社会から必要とされるフリーランスカウンセラーを目指していってください。