この記事では、「プログラミングを副業にしたい」「プログラミング副業で求められるスキルは何?」と疑問を抱く方に向けて、副業の始め方、メリット・デメリットを解説します。

仕事内容によっては求められるスキルが異なるため、プログラミング副業を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

プログラミング副業とは

プログラミング副業とは、本業以外でプログラミングに関わる仕事をすることです。あくまでも本業に支障がないよう副業するのが一般的で、休日の隙間時間に取り組む人がほとんどです。

また、プログラミング副業には大きく分けて2種類あります。

一つは、本業も副業もプログラミングに関する仕事をするケースです。本業とは関係ないクライアントから仕事を受注することで、本業へのスキルアップにつながります。

もう一つは、副業だけに絞ってプログラミングの仕事をするケースです。本業とは異なる仕事を経験することで新たな発見につながり、本業にも生かせる部分が見つかるかもしれません。

副業という働き方が注目されている

政府は2017年から、働き方改革の一環として、企業に副業を推奨する規定を設けています。一つの会社に縛られることなく、多種多様な働き方を経験することでモチベーションアップを図ることが目的です。

特に、新型コロナウイルスの影響により、副業とテレワークが注目されています。その他にも柔軟な働き方を実践している人が多く、以下の用語が話題にあがることも増えています。

  • フリーランス:特定の企業と雇用契約を結ばず、案件ごとに契約する
  • ダブルワーク:兼業を指し、二つ以上の仕事を掛け持ちする
  • テレワーク:自宅やカフェなど、職場以外の場所で業務を行う

プログラミング副業で月5万円を稼げる?

結論からお伝えすると、プログラミング副業で月5万円を稼ぐことは可能です。プログラミングに関する仕事を依頼するクライアントは多く、スキルと時間があれば月5万円以上の報酬を受け取ることもできます。

実際に、プログラミング副業では、まず月5万円を目指す人が多いです。ここからは、実際にどのくらいを稼げるのかを、具体的な数字を踏まえて紹介します。

プログラミングは時間単価が高い

オンラインプログラミングスクール「テックアカデミー」が行った「副業に関する調査」によると、人気の副業上位10位の中でプログラミング副業が最も時間単価が高いという結果が出ています。

3位は「販売・接客」で1,727円、2位が「せどり・ネットオークション」で1,820円、1位が「プログラミング」で2,360円でした。

仮に、週末を使って6時間ずつ4週間働いたとすると、2位の「せどり・ネットオークション」が月43,680円、1位の「プログラミング」が月56,640円となります。

このように、プログラミング副業であれば、週末のみの稼働であっても月5万円を稼ぐことは、それほど難しくありません。

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プログラミング副業の種類

プログラミング副業では、リモートワークでできる仕事が多く、仕事の時間帯も自由に決められることがほとんどです。

ここからは、プラグラミング副業の種類、それぞれの仕事の難易度や、受注する際の注意点を解説します。

Webサイト制作

Webサイト制作は、企業のホームページ制作など、指定されたデザインを完成させるのが主な仕事です。現在はWebサイトを運営している企業がほとんどのため、案件が豊富なのが特徴です。

クラウドソーシングを活用すれば未経験でも受注しやすい案件があるため、プログラミング経験を積みやすいでしょう。

Webサイト制作では、主にHTMLやCSSなどの言語を使います。Webサイトを一つ立ち上げて完成させることができれば、それが実績となり仕事を獲得できる可能性が高まります。

また、プログラミングの経験が少ない場合は、ポートフォリオと呼ばれる作品集を作る必要があります。ポートフォリオの完成度が高ければ、発注者の目にも留まりやすくなるため、しっかりと作りこむことをおすすめします。

Webアプリケーション開発

Webアプリケーション開発とは、Webブラウザで動作するアプリケーションを制作する仕事のことです。主にJavaなどのプログラミング言語を使用します。習得難易度は上がりますが、需要も多いことからプログラミング副業の選択肢が増えるでしょう。

Webアプリケーション開発は、Webサイト制作よりも高収入を狙えます。Webサイトのデザインを整えるだけでなく、アプリケーションが問題なく動作するかが重要だからです。

ただし、WebアプリケーションはWebサイトよりも難易度が高いため、プログラミング未経験の場合は、独学よりもスクールなどで体系的に学ぶほうが、スキルアップできます。

スマートフォンアプリ開発

スマートフォンアプリ開発とは、Google PlayやiTunes Storeなどからインストールして使うアプリの制作を行う仕事です。

アプリ開発は、クライアントから受注するだけではなく、自分で販売することもできます。そのため、自身で制作し販売したアプリ内で課金が発生したり、広告からの報酬が入ったりすると、継続的な収入が見込めます。

ただし、アプリ開発で高収入を狙えるのは一握りであり、副業では時間が足りないことも珍しくありません。プログラミングの知識やスキルを身に付けるのはもちろんのこと、独創的なアイデアやトレンド傾向の理解なども欠かせない要素です。

Excelのマクロ作成

Excelのマクロ作成とは、Excelの複雑な作業を自動化するための便利機能を作る仕事です。マクロ作成にはVBAと呼ばれるアプリケーションソフトを使い、プログラミングを行います。

Excelのマクロ作成は初心者でも取り組みやすく、独学でも仕事を受注しやすいのが特徴です。ただし、他のプログラミング言語と比べて単価が低めに設定されているため、大きな収入アップは見込めないのが難点です。

プログラミングに関するライティング

プログラミングの専門知識や経験を持っている人は、Webライティングを副業にすることも可能です。

Webライティングの案件はクラウドソーシングから受注しやすく、早い段階で収入を得られます。また、ライティングを通じて文章力が磨かれるため、プログラミングに関する副業を探す際の営業力アップにもつながるでしょう。

ただし、Webライティングの仕事は案件が多い半面、専門知識の有無によって単価に差があります。

できるだけ専門性の高い記事を書けるように、得意分野を作っておくのがおすすめです。

プログラミングスクールの講師

プログラミングを本業にしている人は、プログラミングスクールの講師に向いています。オンラインで授業を行うスクールも増えているため、週末の隙間時間に取り組みやすいのがメリットです。

また、小学校ではプログラミング学習が必修となっているため、今後プログラミングスクールのニーズが高まっていく可能性もあります。

プログラミングは専門性の高いスキルのため、生徒が挫折しないように、楽しみながら学べるのがベストです。そうした工夫のこらせる講師が活躍できるでしょう。人にものを教えるのが好きな人に向いている副業といえます。

副業プログラミングで求められる言語スキル

副業でプログラミングをするには、言語スキルが求められます。Webサイト制作とアプリケーション開発では必要な言語が異なることも多く、案件によっては想定外のスキルを求められることも珍しくありません。

HTML・CSS・Javascript

HTMLとCSSは、初心者でも習得しやすい言語です。これらはマークアップ言語と呼ばれており、Webサイトのデザインを整える役割があります。

また、JavascriptはWebサイトに動きを出したいときに使われ、習得までの難易度はそこまで高くありません。

それぞれの役割を分かりやすくいうと、以下のようになります。

  • HTML:見出しなどの構造を定義する
  • CSS:見出しなどの装飾を定義する
  • Javascript:画像に動きをつける、文字の大きさや色を変更する

HTMLとCSSはセットで使われます。あくまでも、Webサイトの構造と装飾を定義した後でJavascriptが機能するイメージです。HTML・CSS・Javascriptは、Webサイトの見える部分をプログラムする言語として覚えると理解しやすいでしょう。

PHP、Ruby、Python

PHP、Ruby、Pythonは副業案件も豊富なため、HTMLやCSSとあわせて積極的に学習していきたい言語です。

PHPは、入力されたデータのエラーチェックやデータベース登録などを行うためのプログラミング言語です。世界のWebサイトで43%という圧倒的なシェアを誇るWordpressにも、PHPが使われています。

Rubyは日本で開発されたプログラミング言語で、初心者にもおすすめの言語です。プログラミング構造を楽しく学べることを重視しており、国際規格にも認定されました。主に、Webアプリ開発などに使われます。

Pythonは、機械学習やデータ解析に使われるプログラミング言語で、AI開発やビッグデータに関連する言語のため、今後はさらに注目が集まることが予想されます。最先端の技術に触れられるだけでなく、コード自体もシンプルで理解しやすいのが特徴です。

Java

Javaは、官公庁や大企業などの大型案件に採用されることが多いプログラミング言語です。Google社の開発にも使われているため、非常に汎用性が高い言語といえます。

また、大型のシステム開発からモバイルアプリ開発まで、幅広い案件に関われることが特徴です。

副業案件が多いのがJavaのメリットですが、未経験者は案件を獲得しにくいデメリットもあります。まずは、Java以外の言語で実績を積み、ポートフォリオを充実させることを意識しましょう。

C++

C++とは、C言語の機能を拡張させたプログラミング言語です。C言語は、システムを高速で動かすためのプログラミング言語で、販売管理や会計システムなどに用いられます。C言語とC++は互換性が高いため、プログラムの移行がしやすいのが特徴です。

例えば、GoogleChromeの拡張機能などにも、C++のプログラムが採用されています。また、IoT(Internet of Things)などにも活用されているため、幅広い業務に関わることができるでしょう。

C

C言語は、1972年に開発された長い歴史と信頼性のあるプログラミング言語です。シンプルな構造や汎用性の高さが特徴で、多くのITエンジニアに使われています。

C言語は基幹システムに用いられることが多く、主に販売管理や会計などの業務効率化を図る目的でシステム開発を行います。仕様書を理解したうえでコーディングを行う必要があるため、開発経験が1年以上ないと難しいケースもあるでしょう。

C#

C#は、マイクロソフト社が開発したプログラミング言語です。Windowsとの相性が良く、Webアプリケーションとネイティブアプリ、両方の開発ができます。C言語やJavaと似ているため、それらの知識や経験があると有利です。

C#はC言語と同様に基幹システムなどの大規模開発に用いられるので、案件自体は豊富にあります。また、スマートフォン用のゲーム開発に関する案件もあり、さまざまな業務に関わることができます。

プログラミングを副業にするメリット

プログラミング副業は、インターネット環境とパソコンがあればいつでも始められるのが特徴です。副業にあてる時間や稼ぎたい金額によって、仕事量を自由自在に変えられるのも魅力の一つといえます。

高収入が期待できる

前述のとおり、プログラミングは副業の中でも時間単価が高いのが特徴です。知識の習得や案件の獲得には時間がかかることもありますが、一度軌道に乗ると高収入が期待できます。

また、プログラミングの副業は、ほとんどの案件が成果報酬型です。拘束時間が決まっているアルバイトとは異なり、作業効率が上がれば短時間で目標額を稼ぐことも不可能ではありません。

副業は限られた時間で働くスタイルのため、時間単価が高いのは大きなメリットといえるでしょう。

テレワークでできる

プログラミング副業は、テレワークができるのも大きなメリットです。アルバイトのように出社時間がないぶん、作業の時間だけに集中できます。

テレワークはネット環境とパソコンがあれば、どこでも仕事ができるのが特徴です。自宅での作業に飽きたらカフェに行くなど、気分転換しながら働けるのも魅力的といえるでしょう。ただし、情報漏洩などの観点から、個人情報などの取り扱いには十分に注意する必要があります。

転職や独立の際に生かせる

プログラミング副業の経験は、転職にも大いに役立ちます。ポートフォリオを充実させることで、副業から本業プログラマーを目指すことも可能です。

また、プログラミング副業で成果を出せたら、独立する道も見えてきます。プログラマーの世界は実力主義のため、大きな案件の実績や経験年数があれば、営業するときに有利になるでしょう。

将来性がある

プログラミングの仕事には将来性があるといわれています。これは、IT関連の需要に対し、人材が足りていないといわれているからです。つまり、即戦力だと認識されれば活躍できる可能性が高くなります。

ただし、勉強すれば未経験でも仕事がもらえるわけではありません。企業は、納期までに希望の成果物を納品してくれる人材を求めているため、アピール材料が必須です。まずは少しずつ経験を積み、発注者の期待に応えられる人材になれるように実績を作っていきましょう。

プログラミング副業を始める際の注意点

プログラミング副業は時間単価が高い半面、いくつかデメリットもあります。プログラミング言語に関する学習時間を確保しなければならないことから、安易な気持ちで始めてしまうと挫折しやすいのも特徴です。

管理するのが難しい

プログラミング副業は、自分で時間管理をする必要があります。休日などの隙間時間を利用するため、思うように作業が進まないことがあるかもしれません。

また、初心者の頃は、案件ごとの作業時間の見積もりがずれてしまうこともあり、納期までに間に合わないなどのトラブルも起こりやすいでしょう。

対策としては、初心者のうちは無理をせずに実績を積み上げていくことです。急な用事などで作業が進まないこともあるため、時間に余裕を持って受注するようにしましょう。

相談相手が少ない

トラブルが発生した際、相談相手が少ない人にとっては、これがデメリットになる可能性もあります。仕事内容によってはエラーやバグが頻繁に発生することもあり、対処できずにクライアントに納品できないケースもあるでしょう。

トラブル対処能力が低いと、どこに問題があったのかを理解できないだけでなく、発注者からの信頼も失います。企業に所属している場合と違い、困ったときに相談できる人がいないのでは、トラブル処理などさまざまな面で不利になってしまうのです。

未経験プログラマーは仕事を獲得しづらい

プログラミングの知識を身に付けたとしても、未経験では仕事を獲得しづらい傾向があります。なぜなら、発注者は即戦力を求めており、成果物を予定の納期に納品してもらえるかを重視しているからです。

このため、未経験のプログラマーは、「この人にお願いしても大丈夫そうだ」と思ってもらうことが、仕事を獲得できるかできないかの分かれ道になるでしょう。

対策としては、未経験OKの案件で経験を積むことです。納期を守ったうえで、期待を越える成果物を納品することにより、発注者からの評価も上がっていきます。そうしていくことで、より難しい案件にもチャレンジしやすくなるでしょう。

体調を崩すことがある

副業の時間を増やしていくと、無理をしてしまい体調を壊してしまうことも珍しくありません。体調を崩して、納期に間に合わなかったり、本業に支障が出てしまったりしては本末転倒です。

このため、休日を利用して副業をする場合は、オンとオフのメリハリをつけて働けるかが成功のカギです。

対策としては、副業にあてる時間を決めておくことをおすすめします。限られた時間で効率よく仕事をすることを目標とし、スキルアップを目指していきましょう。

プログラミングで副業を始める方法

プログラミングの副業は時間単価も高く、案件も多いのが特徴です。しかし、未経験では仕事を獲得するのが難しく、途方に暮れてしまうことも少なくありません。

ここからは、実際にどのような手順でプログラミングに関する副業を探していけばいいのかを解説します。

案件を探す

プログラミング副業を始める際は、まず案件を獲得できるサイトに登録しましょう。レベルによっても獲得できる仕事は異なるため、複数登録しておくと間違いありません。

プログラミング未経験者は、「クラウドワークス」や「ランサーズ」などのクラウドソーシングサイトの利用がおすすめです。主に在宅ワークを募集しており、未経験者OKの仕事も探しやすいです。実績を積みながらプログラミングの仕事に慣れていきたい人は、ぜひ登録してみましょう。

また「レバテックフリーランス」や「クラウドテック」などのフリーランスエージェントに登録しておくと、効率よく案件を獲得できます。慣れてくれば単価の高い案件も獲得できるようになるため、収入を上げたい人は登録してみてください。

必要なスキルを勉強する

プログラミング副業で結果を出すには、3つのスキルを磨く必要があります。

一つ目は基本的なビジネススキルです。パソコン操作やトラブル対処、時間管理に至るまで、基本的な能力が副業でも非常に重要です。これらは本業の延長線上にあり、本業で培った経験が副業に生きる場合もあれば、逆のケースもあります。

二つ目は営業スキルです。副業で案件を獲得するには、自身のスキルや経歴をアピールしなければなりません。営業力は相手を理解することにもつながるため、一度身に付ければさまざまな仕事に応用できるようになるでしょう。

三つ目はコミュニケーションスキルです。仕事を受注する際には、発注者がイメージしていることを理解する必要があります。適切な場面で報告や相談をしないと、お互いのイメージがずれたまま納品してしまい、信頼を失ってしまうことも考えられます。発注者から信頼されるためにも、コミュニケーション能力は非常に重要です。

実績を積む

プログラミング副業で安定して案件を獲得するには、実績を積むことが不可欠です。特にプログラミング未経験の場合は、簡単な案件でも成功体験を積んでいくことが自信にもつながります。

単価が低かったとしても、自分で案件を獲得して報酬を得たという経験は、副業を続けるモチベーションになるでしょう。

副業で実績を積めば、より高単価の案件にもチャレンジできます。フリーランスエージェントに登録しておけば、条件の良い案件を紹介してもらえる可能性も高くなります。

副業を通して人脈を作る

プログラミング副業は、収入を得ること以外にも、人脈が広がるという点が大きなメリットになります。副業を通じて知り合った人脈やコネクションによって、仕事の幅が広がる可能性があるからです。

発注者からの信頼が得られれば、新たな仕事を紹介してもらえることもあります。また、プログラミングスクールの仲間との交流ができれば、お互いが切磋琢磨していける環境もできるでしょう。トラブルなどが発生したときも、仲間同士で助け合うこともできます。

なお、これらのコネクションは、本業に生かせるだけでなく、将来大きな役に立つでしょう。例えば、独立して起業を行う際には、コネクションを生かして人材を探したり、取引先を探したりできます。

メリット・デメリットを理解してプログラミング副業を始めましょう

プログラミング副業は、副業の中でも高単価な案件が多いのが特徴です。また、IT人材は需要に対して供給不足が続いており、企業は即戦力を求めているため、さまざまな案件が世の中にあります。

ただし、プログラミングはネット環境とパソコンがあればいつでも始められる反面、独学では挫折しやすいといわれています。副業でトラブルに見舞われたときも、対処法を聞くことができないという悩みを持っている人も少なくありません。

プログラミング副業で確実に稼ぎたい人は、プログラミングスクールなどを活用して体系的に学ぶのがおすすめです。初期投資は必要ですが、案件の獲得が有利になったり、トラブルの際にサポート体制があったりするなどのメリットもあります。

これからどのように働きたいかをイメージしつつ、自分にあった方法でプログラミング副業にチャレンジしていきましょう。