副業カウンセラーを始めようと考えているけれど、何から始めたらいいか分からない」と悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。副業でカウンセラーとして活動していくには、入念な準備と心構えが必要です。

そこで、この記事では副業でカウンセラーになる方法を紹介するとともに、カウンセラーとしての注意点なども紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

副業カウンセラーを始める前に!カウンセラーの種類を知る

副業カウンセラーを始める前に、まずカウンセラーの種類を把握しておきましょう。

ここでは、カウンセリングの種類やそれぞれの特徴について紹介します。自分の目指すカウンセラーが決まっていない方は、参考にしてみてください。

心理カウンセラー

心理カウンセラーは、心の病を抱えた患者や家族の相談に乗ったり、カウンセリングを行ったりします。その他、心理検査や認知行動療法、箱庭療法などの心理療法を行うのが主な仕事内容です。

心理カウンセラーの主な資格としては、臨床心理士と公認心理師などがあります。

また、メンタル心理カウンセラーやメンタルケアカウンセラー、チャイルドカウンセラーやキャリアカウンセラーなど、たくさんの資格があります。資格なしでも心理カウンセラーになれますが、資格を保有するほうがクライアントからの信頼は得やすいです。

必要な能力としては傾聴力、分析力、言語化力、人間への興味関心、知識欲の5つが求められます。

キャリアカウンセラー

キャリアカウンセラーは、クライアントが持ち合わせているスキルや知識、興味関心といったさまざまな特性を把握し、最適なキャリアを見つけ出す専門家です。

対象となる相談者は、転職を考えている人や何の仕事に就こうか迷っている方など、キャリアに悩みを抱えている方が中心です。さらに、大学生に対して進路や仕事の選び方、自身のキャリアのつくり方を伝える仕事も行っています。

心理カウンセラーの主な資格としては、国家資格キャリアコンサルタントとキャリアコンサルティング技能士などがあります。

他にも、メンタル心理カウンセラーやメンタルケアカウンセラー、チャイルドカウンセラーやキャリアカウンセラーなどの資格を生かしながら、キャリアカウンセラーとして活躍する方もいます。

必要なスキルと能力としては、傾聴力、分析力、相手を引き出す力、自己理解を支援する力、仕事を理解する力の5つが求められます。

最近では、国の政策でもキャリアカウンセラーの活躍が期待されており、職業能力開発促進法においてキャリアコンサルタントが国家資格と定められています。急速に時代が変化する中、一人一人の個性を引き出し多様な生き方や働き方を実現するため、キャリアカウンセラーの需要が高まっているのです。

恋愛・夫婦関係カウンセラー

恋愛・夫婦関係カウンセラーは片思いの悩みや、夫婦間のすれ違いといった男女間の悩みに関する相談に乗ります。

その他に、異性に魅力的に思われるための助言や、好きな人へのアプローチの仕方、夫婦間のDVや浮気など、幅広い相談に乗ることが主な仕事です。

恋愛・夫婦関係カウンセラーに必要な資格は特になく、経験や実績を重ねたカウンセラーが活躍しています。豊富な恋愛経験や社会経験、人生経験をもとに活動している方も多いです。

必要なスキルとしては、傾聴力、分析力、言語化力、恋愛についての関心や経験が求められます。

カップルの相談や夫婦の相談に乗ることももちろんですが、時として性に関連する相談をされることがあります。その際は、男性心理・女性心理の両方の知識が求められるため、男女両方の知識が必要です。

学校・教育カウンセラー 

学校・教育カウンセラーは、学校生活や教育にまつわる相談に乗ります。対象となる相談者は、学校に在籍している児童や生徒、その保護者です。

学校・教育カウンセラーの主な資格は学校心理士、臨床発達心理士などの資格があります。必要なスキルと能力は観察力、精神力、コミュニケーション力、倫理観の4つです。

いじめ問題や進路についての相談に乗ることがあるため、さまざまな分野における知識が求められます。そのため、一つの分野に特化するのではなく、カウンセリングから学業に関する分野まで、幅広い知識を持っておく必要があるのです。

健康カウンセラー

健康カウンセラーは睡眠や食事、喫煙、アルコール依存など健康にまつわる相談に乗ります。対象となる相談者は日頃から健康にまつわる悩みを持っている方や、健康状態に対して不安を感じている方です。

健康カウンセラーには、健康心理士、認定医療心理士などの資格があります。必要なスキルと能力は観察力、分析力、健康に関しての知識力、コミュニケーション力の4つがあります。

ストレス社会の日本で、日頃からストレスに対する悩みや、アルコールや喫煙、肥満などの健康を害する行動を起こしている方も多いです。このような方の悩みを聴きながら、解決に導くことが主な仕事です。

心理カウンセラーに関する資格を取得する

カウンセラーの仕事は、資格がないとできないわけではありませんが、資格を取得することで自分の自信にもつながりますし、相手への信頼につながります。

また、企業で働く際に資格を持つと有利になったり、必須条件になったりするため、多くの方が資格を持ちながら、カウンセラーとして活躍しています。

資格がなくても仕事はできますが、資格がないと不利となりやすいため、取得することをおすすめします。資格は通信講座やスクール、専門の大学で取得できます。

仕事にするのであればスクールがおすすめ

本格的にカウンセラーの仕事をするのであれば、スクールに通って実践的な知識やスキルを学び、資格を取得することがおすすめです。

カウンセラーの資格を勉強する方法としては、「専門の大学に通う」「通信の学校に通う」「専門のスクールに通う」の3つが代表的です。

専門の大学や学校は在学期間が長く、学費も高額になります。また、通信の場合は大学よりも圧倒的に安い金額で資格取得に向けて学習を進められますが、専門的スキルを身に付けにくいというデメリットもあります。

それに対して、スクールの場合は、直接プロのやり方を観察しながら教えてもらえるため、スキルが身に付きやすく、大学よりも安い学費で通うことが可能です。

副業カウンセラーを始める方法

ここからは具体的な副業カウンセラーを始める方法について紹介します。副業カウンセラーがどのようにして、仕事を行っているか確認していきましょう。

スキルマーケット・クラウドソーシングを活用する

スキルマーケットやクラウドソーシングを利用することで、副業カウンセラーとしての案件を獲得できます。

スキルマーケットで有名なサービスには、「ココナラ・ストアカ・スキルクラウド・ANYTIMES」があり、クラウドソーシングで有名なサイトには「クラウドワークス・ランサーズ」があります。

このようなマーケットに登録し、仕事の依頼を受けることで、副業カウンセラーとして仕事ができるようになるのです。

また、自分で案件を出したり、価格の設定ができたりするので自分のペースで働きやすいというメリットがあります。デメリットとしてはシステム料として20〜30%の手数料が取られてしまうため、報酬が少し減ってしまうという点があります。

スクールなどの非常勤カウンセラーになる

カウンセラーのスクールによっては、スクール生からカウンセラーの募集を行う場合があります。スクールで働くことで、カウンセラーとして活動するだけではなく、講師として知識をさらに付けることも可能です。

スクールなどの非常勤カウンセラーとして働く場合のメリットは、カウンセラーとして稼ぎながらカウンセリングスキルをみがける点や講師の人に悩みを相談しやすい、講師になるトレーニングを実践できるなどが挙げられます。

デメリットとしては、競争率が高くて選ばれない可能性があったり、一般的なカウンセリングよりも多少報酬が少なかったりする点です。

独立・開業する

独立、開業をして自分だけでカウンセラーとして活動する方法もあります。

独立することで、ホームページやSNS、口コミや知人の紹介などの集客方法でクライアントを集めて、自分の望むカウンセリングができます。

独立・開業することで、自分が好きな場所で働けることや、自分で価格設定できる点がメリットです。また、手数料を取られることがないため、利益率を高く保てる面も魅力的です。

デメリットとしては、集客がスムーズにいかないと、仕事が安定するまでに相当の時間がかかるという点があります。

さらに、カウンセリング能力だけではなく、経営スキルや集客スキルも必要になってくるため、幅広い知識やスキルを身に付けなければなりません。

関連記事:カウンセラーとして独立開業!方法やメリット、資格の有無を解説(No27の記事です)

副業カウンセラーが注意するポイント

副業カウンセラーとして活動する際には、いくつか注意するポイントがあります。実際に副業カウンセラーを始める前に確認してみてください。

求人案件は倍率がとても高い

求人案件からもカウンセラーの仕事を探せますが、数が少なく倍率が非常に高いため、いきなり求人サイトや求人誌から仕事を探すのは、ハードルが高いです。

また、募集されている求人の多くは、月に数回や単発での募集であるため、継続しない可能性もあります。せっかく厳しい条件をくぐり抜けて採用されたとしても、安定した収入につながらないケースもありえます。

なお、特定の資格を持っていなければ、そもそも応募できない場合があるため、初めての副業カウンセラーでは難しいかもしれません。

「ラクに稼げる」の謳い文句に注意

「悩みを聴くだけで月収100万円!」といった求人には注意が必要です。カウンセラーの仕事は悩みを聴くだけの簡単な仕事ではありません。

また、カウンセリングの相場と比較して、明らかに報酬が高いため、このような求人は詐欺である可能性が高いです。詐欺でない場合でも、風俗やチャットレディの求人である可能性も高いため、明らかに相場が高い場合は応募を避けるようにしましょう。

必ず知識を身に付けてから始める

カウンセラーには、心理学の知識やカウンセリングのスキルが必要な仕事です。知識や経験がないと、クライアントとのトラブルにつながることもあります。

何も身に付けずに仕事を始めると、相談者をより不安にさせてしまう可能性があります。知識や資格がなくてもカウンセラーを名乗ることができますが、何らかの資格取得を目指したり、スクールで勉強したりしてスキルを手に入れてから挑戦してみてください。

収益を得たら確定申告をする

年間20万円を超える所得がある場合は、必ず確定申告を行いましょう。その場合は、自分の所得に合った所得税を支払わなければなりません。副業する人は忘れがちになるため、注意してください。

確定申告を忘れてしまうと、滞納税や国税局による調査が入るなど、さまざまなトラブルに発展する可能性もあります。申告漏れをして良いことはないため、必ず収益や支出について記録するようにして、翌年2〜3月に確定申告を行えるようにしておきましょう。

関連記事:副業の確定申告はいくらから?やり方、よくある質問を徹底解説

副業カウンセラーは在宅でもできる

どのようなカウンセラーになるのか、それによって取得する必要がある資格や知識が変わってきます。最初に自分がなりたいカウンセラーについて調べて、どのような資格や知識が必要なのかを把握していきましょう。

資格や知識の付け方も、自分の生活スタイルによって適したものが変わってくるため、こちらもあわせて確認してください。必要な知識やスキルを身に付けて、相談者のカウンセリングを始めることができれば、立派なカウンセラーになれるでしょう。