婚活アドバイザーといえば、恋のキューピットのような華々しいイメージがあることから、副業としてチャレンジしたいと考える方も少なくありません。

しかし、「具体的な仕事内容が分からない」「つらいって聞くけどほんと?」といった悩みによって、今一歩始められない方も多いでしょう。

そこで本記事では、婚活アドバイザーを副業として始めるメリット・デメリットや業務内容を解説します。

目次

婚活アドバイザーとは?副業でもできるの?

婚活アドバイザーとは、「婚活コンシェルジュ」や「マリッジコンサルタント」とも呼ばれ、結婚したいと考えている人に向けて、理想の相手を見つけ成婚に導く仕事のことを指します。

昨今は晩婚化の影響により、婚活サービスの市場は右肩上がりで増加中。「リクルートブライダル総研」の調査を見てみると、婚活サービスの利用経験は4年連続で増加していることが分かります。

“恋愛もしくは結婚意向がある恋人のいない独身者において、27.2%が婚活サービスの利用経験があり、4年連続で増加(2017年15.6%→2018年18.1%→2019年23.5%→2020年25.5%→2021年27.2%)。男女ともに増加傾向にある。
引用元:「婚活実態調査2021」(株式会社リクルート ブライダル総研)

婚活アドバイザーの仕事内容

婚活アドバイザーの仕事内容は、結婚に向けてさまざまなサポートを行うこと。一昔前はあまり耳にしない仕事でしたが、近年は大きな認知度を誇っています。

人の幸せをサポートする仕事のため、やりがいに直結し、感謝の言葉をもらうことも珍しくありません。

必要な資格や年齢制限もないため、「人の役に立ちたい」という気持ちがあれば、誰でも始められるでしょう。

仙道
仙道
結論から言うと、婚活アドバイザーは副業に向いています!勤務時間が自由でオンラインでも働けるので、本業が忙しい人には特におすすめですよ!

婚活アドバイザーに向いている人

婚活アドバイザーは誰でも始められる一方で、向き・不向きがあるのも事実です。「注目されているから」という理由で始めてしまうと、後悔することも少なくありません。

向ている人:人の幸せに携わる仕事がしたい・人の強みや弱みの分析が得意
向ていない人:コミュニケーションが苦手・あまり人に興味がない

上記の他に、トレンドに関する好奇心が旺盛な方や、情報感度の高い、婚活アドバイザーには有利です。

婚活アドバイザーの副業の流れ

婚活アドバイザーは、クライアントの相談に乗ったり、お見合いをセッティングするのがメインの業務です。担当する会員の希望条件や熱意によっても、婚活アドバイザーに求められるレベルが変わってきます。

ここからは、婚活アドバイザーの副業の大まかな流れを見ていきましょう。

1.婚活サービスへの入会希望者を獲得する

婚活アドバイザーの重要な業務として、入会希望者の獲得があります。所属している結婚相談所のサービス内容を知ってもらわなければ、仕事が始まりません。ブログやSNS、広告などを使い、認知度を上げていくことが重要です。

また、問い合わせがあった場合は、速やかにレスポンスできるかどうかで契約に結びつくかが決まります。質問に対する返答内容が、入会を左右するケースもあるため、初期対応が肝心です。

2.条件などをヒアリングする

クライアントからの問い合わせがあった場合は、希望条件などをヒアリングします。ここでは、相手との信頼関係を構築するために、自分の意見は極力はさまず、聴くことに徹するつもりで臨みましょう。

たとえば、「働き方に関する価値観」「子育てや教育に関する考え方」など、成婚後をイメージできる質問をするのが理想的です。

「どのような価値観を持つ人と暮らしていきたいのか?」を、可能な限り引き出すようにしましょう。

会員への理解が深いほど成婚率も高くなる傾向があるため、ヒアリングはとても重要です。会員の良き伴走者として、一緒に考える姿勢が信頼につながります。

3.お出会いやお見合いをサポートする

ヒアリングを行った後は、マッチする相手を紹介します。

クライアントが「この人と会ってみたい」と感じたら、お見合いの日時や場所などを設定しますが、お見合いにつながらない場合は、改善点などを上手く伝えるコミュニケーション能力が不可欠です。

また、会員によっては、最初のヒアリング内容から要望が変化していく可能性もあります。そんな時でも常に相談してもらえるよう、不安や緊張をほぐすことを意識していきましょう。

4.交際をサポートする

お見合い後に「お付き合いしてみたい」と双方が感じたら、交際に進みます。交際期間中は、会員が不安や悩みを抱えやすいため、婚活アドバイザーは具体的なアドバイスを行わなければなりません。

「どのような場所でのデートがおすすめか」「どんな会話をすればいいのか」など、次の行動につながる助言を行いましょう。婚活アドバイザーが、会員にどれだけ寄り添えるかどうかも、成婚への重要なポイントです。

副業婚活アドバイザーの給料について

副業で婚活アドバイザーとして働く場合、実際にいくら稼げるのかは気になるところではないでしょうか。

当然ながら、仕事を進める上で最も重要なポイントの1つとなるため、次章で詳しく解説します。

働いた分だけ稼げる

婚活アドバイザーは成果報酬制が多く、報酬内容は「入会金」「登録料」「月会費」などが挙げられます。

上記は自分で価格を設定できるため、成約が多いほど報酬は多くなるでしょう。

また、最も大きなウェイトを占めるのが成婚料です。20~30万円で設定しているケースも多く、入会数に対して成婚率が上がれば、大きな報酬を手にできます。

仙道
仙道
上記は個人でアドバイザーを運営する場合の水準!企業に所属すると時給制になって少し安くなる点に注意しましょう。

副業婚活アドバイザーの収入具体例

婚活アドバイザーを副業で始める場合、現実的な月収は3〜10万円が目安となります。

月会費を2万円とし、お見合いの相談料を1回につき5,000円に設定したとしましょう。そして、副業開始とともに月3人の会員を獲得できれば、この時点で月60,000円は確定です。

加えて、3人の会員が月に一度、お見合いの相談をした場合は、あわせて15,000円となり、当月の売上は合計75,000円となります。

月収は会員数や成約数によって変わるため、会員数を10名に増やせれば、その月の収入は20万円を超えますよ。

仙道
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ただし、会員数が増えると相談業務やお見合いのセッティングも比例して多くなります。どこまで対応可能かを見極めてくださいね。

本業婚活アドバイザーの月収目安

本業で婚活アドバイザーをする場合は、会員のお見合い相談やセッティングだけでなく、その他の報酬も工夫次第で増やせます。

お見合いイベントの開催などを行うことで、プラスアルファの報酬が得られるのと同時に、成婚率アップも期待できるでしょう。

また、成婚後の式場紹介や指輪購入の紹介料なども収入につなげられます。そのため、月に30〜50万円が月収の目安となり、場合によっては100万円以上稼ぐことも可能といえます。

婚活アドバイザーを副業にするメリット

ここからは、婚活アドバイザーを副業にするメリットを解説します。

これから始めようとしている方は、ぜひ参考にしてください。

未経験でも始められる

婚活アドバイザーのメリットとして、特別な知識やスキルが必要ないことが挙げられます。未経験でも始められるため、副業の中でもハードルは低いといえるでしょう。

婚活に関するサポートやコミュニケーション力などを身に付ける必要はありますが、スクールなどに通わなくても独学で習得できます。今までに営業や接客などを経験したことがある方は、有利です。

比較的少ない資金で開業できる

婚活アドバイザーは、比較的少ない資金で開業できます。自宅で働くことも可能なため、その場合は事務所を借りる必要がありません。パソコンなどの機器を準備し、ホームページを開設すればすぐに事業を開始できます。

参考までに、プログラミングでの副業は、専門知識を身に付けるためにスクールや通信教材の費用がかかるケースも多いです。また、学習に投資した金額を回収するまでに時間を要することもあります。その点、婚活アドバイザーの方がマネタイズのスピードは早いでしょう。

スキルがあれば本業の収入を超えられる

婚活アドバイザーは、スキル次第で本業の収入以上を稼ぐことも可能です。

本業の月収が30万円の場合、成婚料を20万円に設定すれば、月2件の成婚で本業の収入を超えます。すなわち、たとえ会員数が少なくても成婚率を重視すれば十分達成できるのです。

ただし、会員の満足度を上げるには、丁寧なサポート体制が重要。会員の成婚につながる具体的なアドバイスができるよう、コミュニケーション能力を磨いていく必要があるでしょう。

将来的にも多くのニーズがある

婚活アドバイザーは、晩婚化の影響が追い風になっています。日本では1970年代から晩婚化が始まり、30~40代の未婚男性、女性が増えてきました。

今後も晩婚化が進めば、婚活サービスの需要がさらに拡大していくと考えられます。したがって、婚活アドバイザーは高収入を狙える副業として、これからますます注目される可能性があるのです。

婚活アドバイザーを副業にするデメリット

婚活アドバイザーを副業にする場合、事前に知っておかなければならないデメリットもあります。注目度や収入面だけで選んでしまうと、後悔することも珍しくありません。

ここからは、具体的にどのようなデメリットがあるのかを解説します。

個人の場合は集客が難しい

個人で開業するデメリットとして、集客が難しい点が挙げられます。

未経験の人は集客方法が分からず、事業にならないケースも少なくありません。会員が集まらなければ、婚活アドバイザーとしての経験を積むこともできず、挫折につながるでしょう。

そのため、集客のリスク対策として、結婚相談所の連盟に加入する方法があります。加入すると、集客方法やSNSの運用方法など、事業の立ち上げ段階で失敗しがちな部分について研修を受けられます。

また、結婚相談所に登録された会員データベースを利用できるため、会員に紹介できる相手の数も数万人に増えるでしょう。

休みやプライベートの時間が少なくなる

婚活アドバイザーは、お見合いのセッティングが土日になるケースも多いので、休日がなくなってしまう可能性があります。

また、お見合い相談が平日の夜に設定されれば、余計に休みが減ってしまい、ストレスになるでしょう。

対策としては、あまりアポイントを増やさず、会員数を絞って丁寧なサービスを意識する他ありません。お見合いのセッティング本数も減り、プライベートも確保しやすくなるので、ぜひ意識してみてください。

婚活アドバイザーの仕事がシンプルにきつい

婚活アドバイザーは一見華々しく見えますが、「人と人を繋ぐ」という性質上、クライアントとの相性も気にしなければなりません。

  • 理想だけが高く努力できない人
  • 相手が理想と違うと怒り出す
  • 結婚できないことをアドバイザーのせいにする
仙道
仙道
そんなリクエストに応え続けていれば、疲れてしまうのも無理はありませんよね。

そんな実状を「きつい」と感じ、辞めてしまう方も少なくないので、あらかじめ仕事内容をきちんと把握し、マインドをセットしておきましょう。

婚活アドバイザーの副業で稼ぐ方法

ここからは、婚活アドバイザーで稼ぐ方法を具体的に解説します。

自分に合った方法を見つけられるよう、ぜひ参考にしてください。

結婚相談所の婚活アドバイザーとして稼ぐ

最も安定して稼げる方法は、結婚相談所の婚活アドバイザーになることです。求人サイトで「婚活アドバイザー」と検索すると、全国の求人情報が閲覧できます。勤務地や勤務時間、報酬など、自分の要望に合わせて応募してみましょう。

また、結婚相談所によっては研修制度が充実しているところもあるため、未経験でチャレンジする人には安心です。会社によっては土日だけアルバイトを募集している場合もあるため、そこで経験を積むという選択肢もあります。

結婚相談所の団体に加盟して個人で稼ぐ

団体に加盟して個人で働くという方法もあります。加盟すると、結婚相談所に登録された会員データベースを閲覧できたり、集客方法やSNS運用に関する研修を受けることも可能です。

ただし、加盟団体によっては、加盟料だけで40~150万円の初期費用がかかるケースもあります。加盟料が安い団体の場合は、月会費が高かったり研修などのサポートが少なかったりするため、慎重に選ぶことが重要です。

婚活支援のコーチ・コンサルタントとして稼ぐ

婚活アドバイザーは、マッチングで報酬を得る結婚相談所のような稼ぎ方だけでなく、婚活支援のコーチやコンサルタントとして報酬を得ることも可能です。

具体的には、結婚に向けた自己分析や魅力の発掘、自己変革に向けたコーチング(セッション)を行い、報酬を得るスタイルを指します。この場合、結婚相談所への所属も必要ありません。

また、成婚に関係なく報酬を得られる点もメリットです。単発のセッションではなく、出会いから成婚にいたるまでの外見戦略やゴール設定などを長期的に設定できれば、大きな収入となります。

個人で結婚相談所を独立開業して稼ぐ

集客に自信があれば、個人で結婚相談所を独立開業するのも一つの手です。特に、独自のサービスやブランディングが確立している場合は、SNSやホームページから問い合わせがくる可能性も高いでしょう。

ただし、団体への加盟に比べ会員の紹介数が限られる点には注意が必要です。会員数を既に確保できている場合は問題ありませんが、開業初期の場合、婚活相手の紹介数が会員の満足度に直結するでしょう。

婚活アドバイザーを副業で始める際によくある質問

ここからは、婚活アドバイザーの副業に関する質問を解説します。

今後副業を始める方は、ぜひ参考にしてください。

婚活アドバイザーの副業には資格が必要?

婚活アドバイザーを始める際、特に必要な資格はありません。

しかし、資格がなくても開業できる一方で、民間資格を取得しておくほうがスキルを証明しやすいです。また、資格があることで、集客面において有利になる可能性もあります。

たとえば、日本能力開発推進協会(JADP)が実施している「婚活アドバイザー」などが挙げられます。この資格は、女性の婚活をサポートする内容となっており、基本的な知識やスキルの習得にもつながるため、開業前の学習にも役立ちます。

結婚相談所で働く場合はどうやって選ぶの?

結婚相談所で働きたい場合は、求人サイトなどで求人を検索します。「勤務地+婚活カウンセラー」などで検索すると、条件に合った求人が表示されるでしょう

ただし、正社員の求人がほとんどのため、副業の場合は「アルバイト+結婚相談所」などで探してみてください。

「婚活アドバイザーはきつい」といわれているけれど大丈夫?

婚活アドバイザーは、集客から成婚まで時間がかかるため、場合によっては「きつい」と感じるかもしれません。

また、クライアントの人間性も少なからず関わってくるので、自分自身のメンタルケアも忘れないようにしましょう。

婚活アドバイザーの副業は在宅でもできる?

婚活アドバイザーは、自分のライフスタイルにあわせて働き方を決められます。もちろん、在宅での副業も可能で、完全オンラインで仕事を完結することもできます。

例えば、普段は主婦をしながら、空いた時間でお見合い相談をする、日曜日だけお見合いのセッティングをするなどの働き方も可能です。

婚活アドバイザーは副業におすすめの仕事

本記事では、婚活アドバイザーの概要や副業にするメリット・デメリットを解説してきました。

婚活アドバイザーは本業とバランスを取りやすく、在宅でも働けます。クライアントの性質によっては「きつい」と感じるかもしれませんが、人と話すのが好きなら問題なく続けられるでしょう。