副業を検討している方の中には、「エンジニアとして副業したい」「副業エンジニアの始め方が分からない」と思っている方も多いでしょう。
実際に、インターネット需要が拡大している現代において、エンジニアが活躍する場はとても豊富です。
そこで本記事では、副業エンジニアのメリット・デメリットから、副業エンジニアを始める方法を詳しく解説します。この記事を見れば、副業エンジニアの情報をほぼ網羅できるはずですよ。
目次
副業エンジニアの報酬相場【仕事別】
ここではまず、副業エンジニアの仕事内容と、報酬相場について解説します。
実際に仕事を始める前に、しっかり押さえておきましょう。
業務委託(外部委託)
業務委託は、クライアントの業務の一部を代理で引き受ける仕事を指します。依頼される業務内容はクライアントによってさまざまですが、システムやアプリケーションの開発、Webサイトの設計などが代表的です。
報酬については、業務内容によって相場が大きく異なり、基本的には一つのプロジェクトごとに報酬が設定されます。
開発案件
開発案件は、アプリケーションやWebシステムの開発を行う業務。開発内容にあわせて、実践的なプログラミングのスキルが必要なため、現役でエンジニアをしている方におすすめです。
クラウドソーシングサイトなどで求人募集されており、基本的には即戦力が求められます。開発案件はその性質上、単価が高いですが、ある程度の経験やスキルがなければ業務を行うことはできません。
動画編集
動画編集は、近年一気に人気を集めている業務です。特にYouTubeに投稿される動画の編集を依頼されることが多く、業務内容は「テロップ・エフェクト入れ」がほとんど。初心者やエンジニア経験が少ない方でも挑戦しやすいでしょう。
動画編集はクラウドソーシングサイトでの募集がメインで、1本あたりの相場は5,000円〜10,000円が多いです。
ブログの運営
自分でブログを運営し、アフィリエイトなどの広告収入を得ることも可能です。
アフィリエイトは、自分の書いた記事に特定の商品やサービスの広告を貼り、その広告から販売サイトに移動したり、紹介した商品の購入が行われたりすると報酬が発生します。
アフィリエイトで結果を出すには、継続だけではなく、SEO(検索エンジン最適化)の仕組みを理解する必要があるため、安定して報酬を得るには難易度が高いでしょう。
副業エンジニアの案件の具体例
ここからは、副業エンジニアの具体的な案件例を解説します。
副業での働き方をよりイメージしやすくするためにも、ぜひ参考にしてください。
リモートの副業案件
エンジニアの副業は、全体的にリモート案件が多くなっています。
たとえば、「オンラインゲームの開発」などが頻繁に募集されており、最初の連絡から案件の着手まで、全てリモートワークが可能です。
報酬は自分のスキル次第で決まるため、案件に応募するときには、自分のエンジニアとしてのスキルを最大限アピールし、少しでも高い報酬を得られるようにしましょう。
単発の副業案件
副業案件には前述した「オンラインゲームの開発」のような長期案件もありますが、業務の一部や、サポート対応など、単発で終わる案件もあります。
この場合は部分的な業務となるため、報酬は10,000円〜50,000円ほどとなり、やや低めですが、作業が比較的簡単となるため数をこなすことも可能です。
採用されるためには、案件に関する経験や知識があることが重要となるため、応募の際にアピールしましょう。
土日稼働の副業案件
土日のみの稼働でOKとされている副業エンジニア案件もあります。「週稼働時間5時間」など、求められている稼働時間が短い案件が多く、土日でも着手が可能です。
土日で稼働する案件での報酬は、基本的に相談しながら決めるケースが多いため、自分の実績や経験・スキルをアピールして、少しでも単価を上げられるように交渉しましょう。
週1稼働の副業案件
週1での稼働がOKとされている副業エンジニア案件として多いのは「レクチャー案件」です。業務内容としてはエンジニアに対して、プログラミングなどのスキルを教えるものが多いです。
オンラインでのエンジニアレクチャーの仕事では、初心者が覚えられる程度の経験やスキルがあれば受注できるため、現役のエンジニアはもちろん、過去にエンジニアとして働いていた方にもおすすめといえます。
週2稼働の副業案件
土日稼働の案件と似ている内容で、週2稼働の案件もあります。
ランサーズやクラウドワークスのクラウドソーシングサイトでは、フルリモートで取り組める案件が多いですが、まだ経験をあまり積めていない方は、一部企業に出向かなければなりません。
ただ、移動が必要となる反面、業務中に不明点があればその場で質問できるため、初心者でも安心して取り組めるでしょう。
初心者や未経験者OKの副業案件
エンジニア初心者や、未経験の方でも受注可能なエンジニア案件もあります。
ツールの利用方法を理解していれば挑戦できることが多く、マニュアルを使った学習サポートのある案件もあるため、仕事に取り組みやすいでしょう。
未経験でも受注できる案件は珍しく、もしあっても募集が殺到しますが、受注できれば実戦を通して報酬を得られるため、ぜひとも応募しておきたいところです。
エンジニアが副業で稼ぐためのコツ
副業エンジニアとして活躍するためには、稼ぐためのポイントやコツを把握しておくことは大切です。ここでは、実際に副業エンジニアが少しでも多く稼ぐ方法について紹介します。
自分の実績をしっかりアピールする
クラウドソーシングサイトなどに紹介されている案件に応募する際には、自分のエンジニアとしての実績を最大限にアピールしましょう。
実績をアピールするときに活用したいのが、自分の実績をまとめた「スキルシート」です。スキルシートは、職務経歴書のエンジニア版のようなもので、エンジニアとしてのこれまでの実績をまとめたものを指します。
単価の高い案件を狙う
報酬を少しでも多く稼ぐための一番の近道は「単価の高い案件を狙う」ことです。
もちろん、副業エンジニアとしての経験が浅い状態では、高単価の案件を受注するのは難しいかもしれません。
しかし、いつまでも単価の安い案件を受注し続けているようでは、一向に収入が上がることはありません。そのため、経験やスキルが蓄積してきたら、少しずつ単価の高い案件にも挑戦していきましょう。
固定報酬の案件を選ぶ
副業エンジニアの案件には、時給制と固定報酬制のものがあります。本業が忙しくて時間を確保するのが難しい場合、作業時間が少なくなってしまうため、時給制は避けた方が良いでしょう。
その点、固定報酬制の案件を選べば、仕事をこなしたぶんだけ報酬を得られるため、休日を使った作業だけでも稼ぎやすいはずです。
エンジニアの副業案件を見つけるのにおすすめのサイト
ここからは、副業エンジニアが案件を見つけるのにおすすめのサイトを紹介します。
今回は7つ解説するので、自分に合いそうなものを使ってみましょう。
レバテックフリーランス
レバテックフリーランスは、フリーランスのエンジニアに特化した副業エージェントサービス。
フリーランスエンジニアの登録者数は業界でもトップクラスなので、副業エンジニアならひとまずここに登録しておいて損はありません。
レバテックフリーランスを活用し、週5で稼働しているエンジニアの平均年収が852万円というデータもあり、副業エンジニアが稼ぐには持ってこいといえるでしょう。
ITプロパートナーズ
ITプロパートナーズは、フリーランスとして活動しているエンジニアよりも、副業で少しだけ稼ぎたいエンジニアにおすすめです。
週2日稼働の案件が多く紹介されており、全体の求人の半分以上を占めています。
初めて副業エンジニアとして働いてみたい方や、本業が忙しくて、副業にあまり時間を割くことができない方は、ぜひ一度チェックしてみてください。
クラウドテック
クラウドテックは、クラウドワークスが運営している、IT系フリーランス専用のプラットフォームです。
一定以上の実務経験が必要な案件や、まとまった時間を確保しなければならないものが多いため、初心者には向きませんが、ある程度の実績がある経験者にとっては仕事探しがしやすいサービスです。
リモートビズ
リモートビズは、リモートワークの副業に特化したプラットフォームです。完了した仕事の量ではなく、実働時間で報酬が支払われるため、細かい隙間時間を有意義に使える点が特徴。
最短でその日にすぐ仕事を始められる案件もあるので、スピード感重視で仕事をこなしたいと考えている方におすすめです。
テクフリ
テクフリは、「サイバーエージェント」や「Cygames」など、大手企業の案件を数多く取りそろえています。
大企業の案件は、スキルアップにも繋がり実績としても有利になりますが、そのぶん実力が伴っていなければなりません。そのため、今まで実績を積んできたエンジニアの方におすすめのサービスです。
Midworks
Midworksは、IT系のフリーランスエンジニアや、デザイナーとして働いている人に向けたプラットフォームです。
他のサービスに比べ保障が充実しており、フリーランス協会のベネフィットプランを無償提供しています。副業として働くことに不安がある初心者エンジニアの方におすすめです。
Wantedly
Wantedlyは、今回紹介する中で唯一のビジネスSNSです。企業と仕事を探す人の両方がアカウントを作成し、気軽にコミュニケーションを取れる点が特徴となっています。
アルバイトや副業の募集に比べ、雇用契約の募集が多いですが、選考に入る前に企業の担当者と直接話ができるため、企業の雰囲気を知ってから選考に臨めます。
エンジニアで副業をするメリット・デメリット
ここでは、副業エンジニアとして働くメリット・デメリットについて紹介します。
メリット1.収入アップになる
エンジニアに限りませんが、本業とは別の仕事をすることによって収入が確実に上がります。
エンジニアは他の副業に比べて単価が高い案件が多く、スキルがあれば稼ぎやすいため、100万円単位で年収を増やすことも夢ではありません。
メリット2.スキルアップになる
エンジニアは専門性の高い副業であるため、経験を積むことでスキルアップしやすいです。実務経験を重ねられれば、副業や本業の収入アップにも期待できるほか、転職にも活かせるでしょう。
また、副業で案件を獲得するには、クライアントに自分のスキルを売り込む必要もあります。そのため、何度も交渉を経験することで、営業力や交渉力がアップするのです。
メリット3.キャリアや人脈が広がる
副業エンジニアを続けることで、スキルアップはもちろん、実績やキャリアを蓄積することもできます。
また、副業でリピーターから新規顧客まで、さまざまなクライアントと出会っていくことで、自分が想像している以上に人脈が広がるでしょう。
メリット4.在宅やリモートの案件もある
案件によっては、完全在宅・フルリモートでの求人もあります。案件がリモートの場合は、実際にクライアントと顔をあわせることがないため、対面のコミュニケーションが苦手な人でも仕事をしやすいです。
デメリット1.本業に影響が出ることがある
スキルアップや収入アップを狙い過ぎるあまり、副業に時間を使い過ぎてしまうと、体調を崩してしまう場合もあります。
副業が原因で本業に影響をあたえてしまうと、本業での昇給を妨げる可能性や、最悪の場合は減給されてしまうかもしれません。
副業は働けば働くほど収入が上がるため、つい多くの時間を使ってしまいがちですが、適度に休む時間を確保することも大切です。
デメリット2.初期費用がかかることがある
副業エンジニアとして働く場合、未経験者はまず、プログラミングの勉強から始める必要があります。また、独学の場合は教材費、スクールに通う場合はその学費が最初に発生します。
エンジニア未経験の方が副業エンジニアを目指す場合は、必ず初期費用や学習時間が必要であると考えておきましょう。
デメリット3.成果報酬型の場合は実力がないと厳しい
成果報酬型の案件では、仕事をこなせばこなすほど報酬を得られます。反対に、作業量が少なければ、報酬を増やすことは難しいです。
特に初心者の場合は、作業のやり方が分からず、仕事を終わらせるまでに時間がかかってしまうため、時給換算をしたときの報酬が低くなってしまうこともあります。
デメリット4.休みや自分の時間が少なくなる
副業をするためには、当然ながら副業の時間を確保する必要があります。
ストイックにスキルアップや収入アップを目指す場合は、休みの日にも働く必要があるため、自分の時間が少なくなってしまいます。
休みの全てを副業に充ててしまうと、体調不良の原因にもなってしまうので、適度な休息は必ず取るようにしてください。
エンジニアの副業の注意点
次に、副業エンジニアをするにあたっての注意点を紹介します。
いずれも重要なポイントなので、ぜひ参考にしてください。
実力やスキルによって稼げる金額が変わる
前述のとおり、副業エンジニアは実力やスキルによって稼げる金額が大きく異なります。
実力があるほうが高単価な案件を獲得しやすいですし、仕事も進めやすいため、より多くの案件をこなせるでしょう。
しかし、スキルが足りない状態では稼げる金額が少額になるため、一般的な報酬の水準を下回ってしまうのです。
案件によって必要な経験年数が異なる
副業エンジニアの求人には、必要なスキル以外に「経験年数」を問われる場合があります。
エンジニアの副業案件は専門性が高いものが多いため、ある程度の経験を積んでいるエンジニアでないとこなせないケースもあるでしょう。
もちろん、経験年数を問わない場合もありますが、そのような案件は初心者向けであり、単価が低いケースがほとんどです。
本業の会社が副業禁止ではないか確認する
本業で働いている会社が副業を禁止している場合、独断で副業を始めるのはハイリスクです。
副業が禁止されている会社で副業をしてしまうと、厳重注意や減給などの処分がされ、最悪の場合は解雇されるかもしれません。
会社によっては、一部の業種のみ副業が認められているところもありますので、就業規則を注意深く確認しておきましょう。
関連記事:副業がバレない方法はある?バレる理由やタイミングも解説
副業の収入が20万円を超えたら確定申告が必要
エンジニアに限らず、副業で年間20万円を超える収入を得た場合は確定申告が必要です。
確定申告を忘れてしまうと脱税扱いとなってしまい、ペナルティが課されます。手間のかかる作業ではありますが、確定申告は忘れずにしましょう。
また住民税の申告に関しては、年間収入が20万円を超えていなくても申請する必要があります。
関連記事:副業で納める住民税は?申告方法、申告しないとどうなるかを解説
エンジニアの副業は誰でもチャレンジできる
この記事では、副業エンジニアに関して、その特徴や仕事の取り方、メリット・デメリットを紹介しました。
エンジニアの副業は、専門性の高い案件が多いです。そのため、未経験の方は仕事を受けられるようになるまで時間がかかるかもしれません。しかし、案件さえ獲得できれば、どんどん売上は上がっていくでしょう。
これから副業エンジニアを始めようと考えている方は、ぜひ本記事を参考にエンジニアへの一歩を踏み出してください。