インターネット環境の発達や働き方の多様化が進む昨今、もはや仕事において「場所」の概念はなくなり、田舎ビジネスに注目が集まっています。
しかし、実際に始めるにあたって「田舎にどんな強みがあるのか分からない」「成功例がないと不安」と悩む方も多いでしょう。
そこで本記事では、田舎ビジネスがおすすめの理由と実際の成功例、失敗しないためのポイントを3つ解説します。
目次
田舎ビジネスに成功例が多い3つの理由
大きなビジネスといえば、日本の経済的中心部である東京や、同じく栄えている大阪などをイメージしますが、それはもう過去の常識。昨今は以下の背景によって「場所に縛られず働ける時代」に突入しています。
- ウィルスパンデミックを皮切りにリモートワークが活発化
- zoomなどのミーティングツールが発達
- 非対面のビジネスジャンルが増えた
そこでここからは、田舎ビジネスの成功例が多い理由を3つ確認していきましょう。
固定費を削減できる
都心に比べて田舎は土地代が安いため、住居やオフィスの家賃を大幅に抑えられます。さらに、物価が低い分、人件費も低水準であり、地元住民と仲良くなれれば食材なども分けてもらえるでしょう。
具体的に、東京都心部ではワンルームを借りるだけでも5~10万円はかかりますが、田舎なら1万円台も珍しくありません。
固定費を抑えれば失敗した時のダメージを軽減できる上に、利益も残しやすくなるので、田舎ビジネスにおける大きなメリットといえます。
ストレスが少ない環境で働ける
都会は車や自転車、歩行者の交通量が多く、繁華街も点在しているため、ほぼ一日中喧騒に揉まれることになります。
もちろん、都会の騒がしさに「心地よさ」を感じるケースも少なくありませんが、田舎ビジネスはそんな環境に「ストレス」を抱える方から重宝されているのです。
朝から晩まで自然音だけで静かに過ごせることに加え、気が向けば海・山・草原も徒歩圏内。オンラインベースのビジネスなら満員電車に乗る必要もないので、とにかく「うるさいのが苦手」という方にとっては理想的な働き方といえるでしょう。
自治体の助成金事業が使える
どこでも当てはまるわけではありませんが、田舎ビジネスは大きく分けて以下2種類の助成金が使えます。
助成金 | 助成額 |
移住支援金 起業・就職などを目的に特定地域へ移住した方を支援 | 単身:最大60万円 家族:最大100万円 |
起業支援金 特定地域での起業に関連する費用を支援 | 最大200万円 |
住居の家賃やリフォーム代、起業時の設備費用などもサポートが受けられるため、都会より有利にビジネスを始められるのです。
ただし、地域によって助成事業の内容は異なります。詳細は各自治体の公式ホームページを確認してください。
田舎ビジネスの成功例3つ
ここからは、田舎ビジネスの成功例を3つ解説します。
自分が目指すモデルと近い例を参考にして、より解像度を高めましょう。
オンラインコーチング・コンサルタント
オンラインベースのコーチング・コンサルタントは、田舎と非常に相性が良い仕事です。
【コーチング・コンサルタントの特徴】
- 初期投資ほぼゼロ円で始められる
- オンライン環境だけで完結する
- ニーズが高まっている
クライアントと「会話」できれば日本全国どこでもビジネスが成り立ち、スマホとパソコンだけで始められるのも大きな魅力。田舎ビジネスを希望する方には、最初におすすめしたい仕事です。
関連記事:コーチングによるコミュニケーションの方法とは?スキルとコツも紹介
名産品のネット通販
空気と水が綺麗で土が肥えている田舎は、野菜や果物、肉に魚と様々な「グルメ」が溢れています。
そして、現地に活動拠点を構えつつ、地元住民とのコミュニティを築き上げれば、名産品を安く仕入れて高く販売できるのです。
農家から分けてもらった型崩れの野菜、サイズがやや小ぶりな魚介類なども、ネットで「訳アリ品」として売れるでしょう。日本全国に田舎グルメを知ってもらいつつ、フードロスをなくす上でも有益な活動といえます。
地域に根差した代行サービス・便利屋
田舎は高齢者が多い点に注目し、お買い物や掃除、家電修理などの代行・便利屋業で成功を収めたケースもあります。
代行サービス・便利屋は、そんな高齢者のニーズを上手くキャッチしたビジネスモデルであり、地域に溶け込めれば、ある種の独占市場状態になるかもしれません。
田舎ビジネスで失敗する人の特徴
ここからは、田舎ビジネスで失敗する人の特徴を見ていきましょう。
少しでも成功率を高められるよう、ぜひ参考にしてください。
不必要に大きな資金を投入する
田舎ビジネスで失敗する人は、本来必要がないレベルの資金を投入しがち。
たとえば、数十万円のITツールや高額なオフィス、過剰な人件費に余剰在庫などが代表的でしょう。
田舎の強みを活かせていない
田舎ビジネスで失敗する人は、以下のようにせっかくの「強み」を活かせていないことが多いです。
- 交通費と時間をかけて都心に出向き仕事をする
- 地元住民とまったく交流を持たない
- 名産品や観光名所をビジネスに活かさない
上記の中でも、交通費と時間の無駄は特に避けたいところ。最近はせっかくオンライン環境が整っているので、営業活動などは極力zoomを使いましょう。
集客・セールスの対策をしていない
田舎ビジネスは都心より固定費を抑えられるため、事業を行う上では大変有利な環境。
しかし、「ただ起業しただけ」では、肝心のクライアントにサービスを購入してもらえないでしょう。すなわち、集客とセールススキルがなければ決して成功は掴めないのです。
ビジネスで稼ぐには集客・セールススキルの習得が急務といっても過言ではないため、できる限り早く良質な教材を見つけてください。
田舎ビジネスで失敗しないためのポイント3つ
ここからは、田舎ビジネスで失敗しないためのポイントを解説します。
今後本格的に事業を始めようと思っている方は、しっかり押さえておきましょう。
スモールスタートを徹底する
田舎ビジネスで成功を収めたいのなら、スモールスタートを徹底して下さい。
- オフィスや事務所ではなく安い住居を借りる
- スタッフを雇わない
- 極力借入もしない
上記をすべて満たすには、ひとえに「スモールスタートできる仕事」を選ばなければなりません。
具体的には、店舗や在庫・設備投資が必要なく、一人でもできる「コーチング」「カウンセラー」「プログラマー」などが適しているので、ビジネスを選定する際に参考にして下さい。
【実店舗】地域との交流を深める
小売りやサービス業といった「実店舗を伴うビジネス」を始める場合は、とにかく地域との交流を深めましょう。
- 消防団や町内会に参加
- 近所の困りごとを手伝う
- 夏祭りなどの行事に顔出し
田舎で店舗を開くのなら、地元住民との親密度がそのまま売上に関わるため、できる限りマメに接点を持ってみて下さい。
Web集客の仕組みを作り込む
田舎にいながら日本全国のクライアントを取り込んでいくために、Webサービスでの集客経路を仕組み化しましょう。
たとえば、個人サイトにSNS、広告出稿なども効果的。田舎暮らしをテーマにしたブログやYouTubeも話題を作りやすいので、最大限工夫して市場での認知度を高めてください。
田舎ビジネスにおすすめの業種3選
田舎ビジネスを始める上では、業種選びが大変重要です。
都心にはない強みを活かせるよう、ぜひ参考にしてください。
コーチング・カウンセラーなど
先ほど触れた通り、コーチング・カウンセラー・コンサルタントといった「体一つで成り立つ仕事」は特に田舎ビジネスにおすすめです。
- 初期費用ほぼゼロ円で始められる
- 固定費がかからない
- 日本全国どこでも仕事できる
ちなみに、コーチングやカウンセラーは関連資格の種類も大変充実しています。資格勉強がスキルの習得にも繋がるので、ぜひ以下の記事も読んでみて下さい。
関連記事:心理カウンセラーの副業で稼げる資格15選|業界別おすすめの仕事も解説
食品のネット販売
たとえ田舎で活動していても、ネットを使えば一瞬で日本全国のクライアントにリーチできます。
そして、「その地域にしかない食品」を販売すれば、それだけで差別化戦略となり、効率的に広範囲へアピールできるのです。
プログラミング・アプリ開発
AIやRPA、クラウドサービスが普及している現在は、プログラマーやエンジニア、アプリ開発などもおすすめです。
クライアントとの業務連絡は必須ですが、基本的に人付き合いが少なく、自宅から一歩も出ずに仕事を進められるでしょう。
田舎ビジネスは成功例が豊富!いまは好きな場所で仕事を楽しむ時代です!
本記事では、田舎ビジネスの成功例や失敗しないためのポイント、おすすめ業種についても解説してきました。
インターネット環境が発達した現在、オフィスや店舗ありきの働き方はもはや旧態依然といえるでしょう。
たとえ都心ではなくても十分稼げる上に、固定費が安く済むことから、仕事によっては田舎の方がアドバンテージがあるほど。
スモールスタートを徹底すれば、より利益を出しやすくなるため、ぜひ本記事を参考に田舎ビジネスを始めてみて下さい。