本記事では、コーチング講師を目指している方に向けて、収入水準や必須スキル、講師になるための3つのステップを解説します。
コーチとして起業する方は徐々に増えており、さらなる高収入を求めて「コーチング講師」を志すケースも少なくありません。しかし、「どうやってなるのか」「何が必要か」というポイントを知らなければ、いつまでも講師にはなれないでしょう。
今回は、コーチング講師になる時の注意点やおすすめの資格についても掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
コーチング講師とは
ここではまず、コーチング講師の定義や収入水準を確認していきましょう。
ステップアップするには正しい認識を持つことも大切なので、実際に取り組む前にきちんと押さえてください。
研修やセミナーに祭壇するプロコーチ
コーチング講師とは、研修やセミナーに祭壇してコーチングを行う「プロコーチ」に分類されます。
主なクライアントは一般企業や非営利団体、公的機関と様々であり、「一人対多数」の形でコーチングすることから、個人コーチよりも体系的でフォーマット化された講義を行わなければなりません。
以上のことから、コーチング講師は通常のコーチよりさらに洗練されたスキルが必要。上流ポジションとまでは言わなくとも、ベテランコーチが活躍しやすいのは言うまでもありません。
1,000万円超えのプレイヤーも多い
コーチング講師全員が達成しているわけではありませんが、基本的には1,000万円超えなどの高収入プレイヤーが多い印象です。
そもそも一定以上の規模を持つ企業などがクライアントになるため、販売単価がアップするのは自然の流れといえるでしょう。
- 書籍などの販売
- 個人コーチング案件の獲得
- SNS運用
コーチング講師として名前が知れれば、上記のように横展開できます。当然、自分でコーチングの会社を立ち上げることも不可能ではありません。
コーチング講師の必須スキル・条件
次は、コーチング講師に必要なスキルや条件を解説します。
講師としてデビューするには時間がかかりますが、ぜひ根気強くチャレンジしてみてください。
コーチングスキル
コーチング講師になるには、なにより「コーチングスキル」が必要不可欠。基本的には以下の3本柱から成り立っており、クライアントに寄り添って隠されたポテンシャルを引き出してあげるのがミッションです。
- 傾聴スキル:「共感」「確認」「受容」の3要素を満たし、クライアントの目的や理想を細部までキャッチ
- 承認スキル:「存在承認」「結果承認」「事実承認」の3要素からなり、クライアントの存在自体を肯定してモチベーションや関係値を構築
- 質問スキル:クライアントの隠れた欲求、本質を引き出す
上記は、コーチングにおける基礎スキルであると同時に最重要ポイントでもあります。この3本柱が未熟では、どれだけセッションを重ねてもクライアントの望む成果は与えられないので、しっかり押さえておきましょう。
特定領域の専門知識や資格
個人コーチとして活動するなら、先ほど触れた基本スキルを最低限習得しておけば問題ありません。
しかし、コーチング講師を目指す場合は、特定領域の専門知識や資格も取得しておいた方が、より信頼を勝ち取れるでしょう。
以下の記事でもコーチングに役立つ資格を解説しているので、ぜひ読んでみてください。
コーチとしての実績
基本的に、コーチング講師は実績のある人物に声がかかりやすいため、とにかく個人コーチとして案件を獲得し、プロフィールを肉付けしましょう。
- 友人・知人に頼んで無料でセッションを受けてもらう
- 仲介会社などに登録して案件を斡旋してもらう
効率的に件数が稼げるのは上記の2通りですが、残念ながら報酬水準は低下します。そのため、同時並行で自分でも集客していくのがおすすめです。
コーチング講師になるためのステップ3つ
コーチング講師になるためには、大きく分けて3つのステップを踏む必要があります。
今回は余分な項目を省いた最短ルートを解説するので、ぜひ参考にしてください。
コーチングスキルを学ぶ
まずはすべてのベースとなる「コーチングスキル」を習得しましょう。専門書籍や先輩コーチからの個人レッスン、スクール受講などが一般的なので、自分に合ったやり方を採用してみてください。
事実、コーチング業界では「本当のコーチング」を知らない偽物コーチが増えてきており、受講者たちの不信感につながっています。そのため、正しい知識とノウハウを身につけるためにも、極力独学はやめておきましょう。
以下の記事では、おすすめのコーチングスクールを網羅的に解説しています。これから学習し始めたい方は、ぜひ参考にしてください。
関連記事:コーチングスクールとは?学べる内容と選ぶポイントを解説
コーチングの実績を積み重ねる
ベースとなる知識を習得したら、無料体験や仲介業者などを用いて実績を積み重ねていきましょう。最初は実入りが少ないかもしれませんが、十分な実績を公開できれば格段に案件を受注しやすくなります。
また、この時点で自分なりのロジックやカリキュラムを調整し、実戦で通用するクオリティに仕上げておくのも忘れないようにしてください。
企業などの団体に営業をかける
実績と知識を備えた後は、自分から企業や団体に売り込んでいきましょう。まだまだ無名に近いため、とにかく多くの団体にアプローチし、「自分を使うことのベネフィット」を訴えてみてください。
コーチング講師になる時の注意点3つ
ここからは、コーチング講師になるための注意点を3つ解説します。
最短コースで成功が掴めるよう、しっかり押さえておいてください。
未経験者が講師になるのは困難
まず結論として、コーチング未経験者が突然講師になるのは困難です。
決して安くないコストをかけて、大量の社員を教育する性質上、やはり一定以上の実績や知名度がある人物に依頼が集中します。
したがって、基本的には個人コーチとして案件をこなし、市場における自分の価値やポジションを確立してから売り込むと良いでしょう。
黙っていても案件がくる仕組みを作る
講師として十分通用する実績を作ったら、ただ営業するだけでなく、集客の仕組みも作っておくのがおすすめ。
市場での露出を増やしておけば、自分が動かずとも常にPRできるため、こちらも早い段階で取り組んでおきましょう。
自分でもセミナーなどを開催する
企業へ売り込むだけでなく、自発的にセミナーなどを開催するのも効果的。商工会議所やスキルマーケットを用いて、できるだけ多く場数を踏んでおきましょう。
大切なのは「あなたの名前を広める」ことなので、あまり反応がなくてもモチベーションを落としてはいけませんよ。
コーチング講師におすすめの資格3つ
次は、コーチング講師におすすめの資格を3つ解説します。
少しでも自分のプロフィールを肉付けできるよう、ぜひ参考にしてください。
CTIジャパン_CPCC
CPCCとは、1992年に米国で設立された「CTI」というコーチ養成機関が認定している資格です。日本でも限られた団体が資格認定を許されており、ただ持っているだけで一目置かれるでしょう。
コーチング業界では「CPCC」と聞けば誰もが驚くはず。受講料が高額な点に注意が必要ですが、ある程度講師として営業できそうな見通しが立った際は、ぜひ検討してみてください。
生涯学習開発財団認定コーチ
生涯学習開発財団認定コーチは、数ある中でも人気が高い資格であり、文部科学省管轄の生涯学習開発財団が発行しています。
こちらも資格取得にはまとまった受講料が必要ですが、現場で使える実践的なコーチングスキルを培いたい方には大変おすすめです。
米国NLP協会認定NLPコーチング資格
NLPコーチングは、心理・言語の領域とコーチングをミックスした手法であり、クライアントの深層心理へ正確且つスピーディーにタッチできます。
名称が示す通り、米国で広く普及している技術なので、資格を持っていれば一定以上の信頼性を得られるでしょう。
ただし、資格を取るには「NLPプラクティショナーコース」「NLPコーチングベーシックコース」の両方を修了するなど、複数の条件をクリアしなければなりません。
コーチング講師を目指して高収入を手に入れよう
本記事では、コーチング講師になる3つのステップとおすすめの資格、注意点も解説してきました。
コーチング講師は、一般コーチよりもさらに深い専門性を問われるポジションであり、講義の報酬だけでなく、個人向けコーチングや書籍販売などでも収益が得られます。
講師になるには実績や営業活動がマストですが、それだけ努力する価値は十分あるでしょう。本記事を参考に、ぜひコーチング講師へのステップを歩んでいってください。