コーチングを導入する企業が増えている中、「コーチングを深く学びたい」「コーチングに資格は必要なのか?」と考え始める方も少なくありません。
結論として、コーチングに資格は必要ありませんが、取得しておかなければライバルとの集客競争に勝てず、いつまでも収益は伸ばせないでしょう。
そこでこの記事では、コーチングの資格を取るメリットや必要性、代表的なコーチング資格などを詳しく解説していきます。
目次
- コーチングの資格13選|分野別におすすめを紹介
- コーチング資格を取るメリット
- コーチングの資格を取るデメリット
- コーチング資格は独学でも取れる?
- コーチング資格を取得して有利に事業を進めよう
コーチングの資格13選|分野別におすすめを紹介
ここではさっそく、コーチングのおすすめ資格を10種類解説します。
ジャンルに分けておすすめしているので、ぜひ参考にしてください。
専門性をアピールできる有名なコーチング資格3選
世界には多くのコーチングの資格が存在し、基本的に団体ごとに設定されています。その中でも有資格者が多い民間資格を3つ見ていきましょう。
- 国際コーチ連盟(ICF)
- 日本コーチ連盟(JCF)
- 一般財団法人生涯学習開発財団
国際コーチ連盟(ICF)
国際コーチ連盟(ICF)は国際的なコーチング資格であり、他の資格に比べて世間的な評価が高い傾向です。ちなみに日本では一般社団法人国際コーチ連盟日本支部が運営しており、以下3種類に分かれています。
- ICF認定資格アソシエート認定コーチ(ACC)
- ICF認定資格プロフェッショナル認定コーチ(PCC)
- ICF認定資格マスター認定コーチ(MCC)
ICFには資格取得までのプログラムは有していません。しかし、トレーニング・プログラムを評価する基準は設けられており、一定基準をクリアした団体、組織によるトレーニング内容は評価してもらえます。
日本コーチ連盟(JCF)
一般社団法人日本コーチ連盟(JCF)は独立した専門機関として、コーチング技能養成校「コーチアカデミー」の運営や、大学での講座の開講、検定試験などを行っています。
JCFで取得できる資格は下記の通りです。
- 一般社団法人日本コーチ連盟認定コーチング・ファシリテータ
- 一般社団法人日本コーチ連盟認定コーチ
- 一般社団法人日本コーチ連盟認定プロフェッショナル・コーチ
JCFのコーチ養成プログラムは基礎・応用コース、専門コースがあります。
そして、初心者向けのコーチング・ファシリテータの受験資格を取得するには基礎と応用コースを受講しなければなりません。費用は基礎コースが115,500円(税込)、応用コースが125,400円(税込)となっています。
一般財団法人生涯学習開発財団
一般財団法人生涯学習開発財団は、1988年に日本で初めて「コーチ認定制度」を開始しました。資格取得のためには株式会社コーチ・エィが運営しているコーチ・エィ アカデミアでのプログラム履修が必要です。
一般財団法人生涯学習開発財団で取得できる資格は以下の2種類となります。
- 生涯学習開発財団認定コーチ
- 生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
コーチ・エィという会社のコーチングプログラムを履修し、経験を積むなどの条件をクリアすることで資格を取得できます。講座内容を下記の表にまとめました。
コース名 | 取得できる資格 | 費用(税込) |
リーダー向けコース(約12ヶ月) | ・(一財)生涯学習開発財団認定コーチ・(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ | 1,100,000円 |
プレミアムコース(約18ヶ月) | ・(一財)生涯学習開発財団認定コーチ・(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ・国際コーチ連盟(ICF)認定資格 | 1,650,000円 |
※引用元:コーチ・エィ アカデミア公式サイト
プログラム料金がとても高い一方、プランがしっかりと組まれているので、「基礎から応用までしっかり学びたい」という方には大変おすすめです。
独立・ビジネスで活かせるコーチング資格4選
ここからは、独立・事業化などに活かせるコーチング資格を4種類解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
生涯学習開発財団認定コーチ
生涯学習開発財団認定コーチは、文部科学省が管轄する機関「生涯学習開発財団」が発行しています。
日本における資格取得者が大変多く、コーチングの仕事をしていきたいと考えている方にはとてもおすすめです。
CTIジャパン_CPCC
CPCCはCTIによって国際的に認定されているコーチング資格です。
CTIは1992年にアメリカで設立されたコーチ養成機関で、国際コーチ連盟(ICF)に認定されたプログラム(ACTP)を提供しています。
CPCC取得のためには、コアコース(基礎コース)から応用コースまでの6つのコースをすべて修了し、さらにCTIが実施する筆記及び口頭試験(日本語)に合格しなければなりません。
日本コーチ連盟(JCF)認定コーチ
JCFはコーチングの初心者から上級者まで、子育てやビジネスなどで活用することのできるコーチングのスキルを習得することができます。
JCFには、基本、応用、専門の3つのコースがあり、基本から応用コースまで履修すると、 一般社団法人日本コーチ連盟認定コーチング・ファシリテータと一般社団法人日本コーチ連盟認定コーチの受験資格が取得できます。
基礎コースは115,500円(税込)、応用コースは125,400円(税込)と他の団体のプランに比べると比較的リーズナブルに受講できるため、手軽にコーチング資格を取得したい方におすすめです。
銀座コーチングスクール認定コーチ
銀座コーチングスクールは2001年に開講された民間のスクールです。全国各地に30箇所以上の拠点があり、これまで多くのコーチを輩出しています。
所定のコーチングクラスを修了し修了証を授与された方や、コーチとして5名以上に対するコーチングセッションを経験した方などに受験資格が与えられます。認定試験を受験し合格基準に達した方は「銀座コーチングスクール認定コーチ」として活動できます。
資格取得のために受講が必要なコースはレギュラークラスのA~Dで、すべて受講しても198,000円(税込)と比較的安価です。
人の人生を支えるライフコーチングの資格2選
次は、コーチングジャンルの中でも人気が高い、ライフコーチングで使える資格を2つ解説します。
ライフコーチワールド(LCW)認定ライフコーチ
「ライフコーチワールド(LCW)認定ライフコーチ」はライフコーチの資格において、日本でもっともよく知られている資格の一つです。
ライフコーチワールドが提供するプログラム「ライフコーチトレーニング(LCT)」は、国際コーチング連盟(ICF)から継続コーチ専門教育として 正式に認定された国際基準を満たしています。
費用は400,000円程度かかりますが、半年間にわたってじっくりと学べるため、ライフコーチの資格取得を目指す方にはおすすめです。
Udemy(ベネッセ) 人生をコーチする次世代型起業術
オンラインのマーケットプレイスUdemy(ベネッセ)で購入できる「人生をコーチする次世代型起業術!ライフコーチングマスター講座」もおすすめです。
国際コーチ連盟が定めているコーチングに必要なスキルの中で重要なものだけに絞り、各セクションごとに解説動画にて学ぶことができます。
ただし、受講終了時に「修了証」をもらえますが、連盟などに認可されたものではないため、実際の資格は取得できない点に注意しなければなりません。
関連記事:Udemy(ユーデミー)のおすすめ副業講座5選!受講時の注意点も解説
子育てに活かせるコーチング資格|認定キッズコーチ
認定キッズコーチは「学童保育のプロを育てる認定資格」というコンセプトで運営されており、放課後の子ども(小学生)の保育・健全育成に携わるすべての方が対象です。
認定キッズコーチの取得講座では、子どもの心を掴むテクニックや問題行動への対処法といったテクニックを具体的に学べるでしょう。
取得するにはキッズコーチ協会指定の講座を修了する必要があります。また、講座の受講費用は教育現場での経験によって差があり、経験者の場合は60,000円前後、未経験者なら260,000円程度を見ておいた方が良いでしょう。
関連記事:子育てコーチングは怪しい?評判やメリット・2つのジャンルを解説
スポーツに活かせるコーチング資格|公認スポーツ指導者資格
公認スポーツ指導者資格とは、公益財団法人日本スポーツ協会が認定している資格です。 スポーツ医学やスポーツ科学などの知識をもとに暴力やハラスメントなどの行為を排除し、自らも学びながらプレーヤーの成長を正しく安全に支援する役割を担っています。
公認スポーツ指導者資格として設定されている資格には、指導対象や活動拠点によって5領域18種類から選ぶことができるため、自分の目指すものにあわせて選択しましょう。
心理学を活かしたコーチング資格|米国NLP協会認定NLPコーチング資格
米国NLP協会認定NLPコーチング資格は、日本で初めて米国NLP協会に公認されたスクール「一般社団法人 日本NLP能力開発協会」が発行する資格です。
「NLPコーチング」とは、心理学・言語学とコーチングを融合させたコミュニケーション技術。心理学を取り入れたNLPのテクニックにより、相手が本来持っている力や可能性を引き出します。
NLPコーチング認定NLPコーチの資格取得のためには、NLPプラクティショナーコースと、NLPコーチングベーシックコースを修了しているなど、様々な条件が必要です。
健康指導にいかせるコーチング資格|ヘルス・コーチジャパン認定メンタルコーチ資格
ヘルス・コーチジャパン認定メンタルコーチ資格は、NPO法人ヘルス・コーチジャパンが運営・資格認定している資格です。コーチング技術を身に付け、ビジネス面だけでなくメンタル面にも目を向けたトレーニングを受けられます。
資格取得のためには、ベーシックコーチング、セルフマネジメントトレーニングなど様々な講義を修了し、認定試験に合格しなければなりません。
コーチング資格を取るメリット
ここからは、コーチング資格を取得するメリットを解説します。
これから資格の取得を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
コミュニケーションが活性化する
コーチングとよく比較される言葉に「ティーチング」というものがあります。ティーチングは指導者が相手に対して「教える」ものであるため、一方的なコミュニケーションになりがちです。
しかし、コーチングは相手に気付かせるために話を聞き「考えさせる」ものであるため、相手に「問い」という気付きを与え、答えを模索していく中で非常に密なコミュニケーションが交わされるでしょう。
資格を有したコミュニケーション技術に長けたコーチのサポートにより、人材のさらなる成長が見込めます。
クライアントへの提案や問題点が明確化する
コーチングのスキルは、CEOや管理職などのリーダーポジションだけに有用というわけではありません。たとえば、クライアントに対して適切な提案が可能となり、問題点も共有できることから、一般の会社員にとってもためになるスキルです。
また、「今抱えている問題はなにか?」を問いかけることで、結果的にクライアント自身も気付かなかった課題の発見にも役立つでしょう。
自分の業務改善や問題解決につながる
コーチングは自分自身に行うことも可能であり、セルフコーチングによって以下のメリットが期待できます。
- 課題の特定と業務改善が行える
- 自己で対策が検討できるから評価が上がる
- モチベーションの維持にもつながる
ただし、自分を客観視することに慣れない方も多いため、周囲の方にフォローしてもらいながら進めていきましょう。
コーチングの資格を取るデメリット
コーチングの資格取得に目立ったデメリットはなく、保有しているだけで多方面に権威性をアピールできるでしょう。
しかし、国家資格などに比べて受験料が高いケースも少なくありません。中には100万円を超える資格も存在するため、コーチとして稼働後、本当にコストを回収できるかはよく検討してください。
コーチング資格は独学でも取れる?
独学でコーチングを勉強することは可能ですが、特定の講座を受講せずにコーチング資格を取得するのは難しいでしょう。
その理由は、コーチングの資格が民間資格だからです。
現存するコーチング資格は民間団体が認定・発行しているので、特定の講座を修了していなければ、取得できないケースが少なくありません。
そのため、コーチングの資格を取得しようと考えているのならば、資格取得が可能なスクールに通うことをおすすめします。
コーチング資格を取得して有利に事業を進めよう
本記事では、分野別のおすすめコーチング資格や取得におけるメリット・デメリットを解説してきました。
コーチングは無資格でも始められますが、ライバルとの集客競争を勝ち抜くには、やはり資格を取得してプロフィールを充実させなければなりません。
今回解説した分野別のおすすめを参考に、自分に合った資格を取得しましょう。