コーチングは、幅広いスキルが活用できるため、起業初心者にもおすすめの業種です。しかし、満を持して起業した結果、「収益が伸びず失敗した…」と言って会社員に出戻る方も少なくありません。
そこで本記事では、コーチング起業で失敗する9つの原因と、成功率を高める方法を解説します。現在起業を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
コーチング起業で失敗する9つの原因
ここではさっそく、コーチング起業で失敗する原因を確認していきます。
1つでも当てはまると失敗の確率が上がってしまうので、自分の現状も踏まえながらチェックしましょう。
コーチングの資格を取って満足している
コーチングには様々な専門資格が存在しており、起業を機に資格取得を目指す方も少なくありません。もちろん、資格を取ること自体は非常に有益ですが、「合格しただけで満足」してしまう方は高確率で失敗するでしょう。
【資格を取って満足している人の特徴】
- 資格があれば何もしなくても依頼がくると思っている
- 十分な知識があるから勉強はもう必要ない
- すでに一般人とは違う思考・メンタルを身につけた
率直に言って、資格を持っていても稼げるとは限らず、逆に無資格で高収入を達成したコーチは大勢存在します。すなわち、大切なのは「資格」という表面的なステータスではなく、勉強で身につけた「知識をどう活かすか」なのです。
関連記事:コーチングの資格はいらない?資格がいる人・いらない人を解説
憧れだけで起業してしまった
SNSやインターネットが発達している昨今、起業は格段に手軽なものとなりましたが、だからといって勢いだけで実行して良いわけではありません。
たとえば、「企業に縛られない自由な生活」「多くの生徒を導く敏腕コーチ」などの華々しい肩書に対する「憧れだけ」で起業するのは特に要注意。
スキル学習や営業活動、クライアントとの関係性維持といった、地味だけれど必要不可欠な作業を飛ばしがちなので、早い段階で運営が立ち行かなくなるでしょう。
もし、コーチングに必要なスキルや勉強方法を知りたい場合は、以下の記事もおすすめですよ。
関連記事:コーチングに必要なスキルとは?3つの基本スキルを徹底解説
企業勤めに戻れば良いと甘えている
コーチングに限らず、起業するからには心理的退路を断たなければなりません。
具体的に、脱サラした方は「ダメなら会社に戻れば良い」と考えがちで、つい事業運営の「わきが甘くなる」ケースがあります。
【甘える気持ちがあると】
- セールスや宣伝の手を抜きがち
- セッションを見直して洗練させる意欲がない
- クライアントに寄り添う気持ちにかける
無論、事業に失敗した時のリスクヘッジとして「会社員」は極めて有効な選択肢であり、なんら間違っていません。問題なのは「いつでも逃げられる」という甘えなのです。
関連記事:コーチング副業の始め方!失敗パターンと稼ぐ方法を解説
周りに流されやすい
コーチング起業に失敗する方は、以下のようにコーチ仲間や友人、家族の意見に流されやすい傾向です。
- 先輩コーチの報酬単価がこのくらいなら自分はもっと安くしないと…
- 家族が心配してるから一旦会社員に戻りたい…
- 友人にビジネスセンスがなさそうと言われて自信がなくなった…
ただ、初めての起業では自信が持てなくても仕方ありません。身近にベテラン起業家かコーチがいれば問題ありませんが、そうでなければ以下の記事を参考に「コーチング研修」を受けると良いでしょう。
関連記事:コーチング研修とは?目的と効果、料金相場と導入手順を解説
安易に安売りしすぎている
初心者にありがちな失敗原因としては、クライアント受けを気にしすぎるあまり、報酬単価を下げて「薄利多売」に逃げてしまうこともあげられます。
自分のサービスを「安売り」すれば、たしかに提供しやすくなりますが、同時にクライアントからは「お手軽なコーチング」という印象を持たれるでしょう。すなわち、プレミアム感がなく、本気で自分を変えたい(高額報酬でも支払う)クライアントを自ら遠ざけてしまうのです。
また、幅広い層を取り込むために「コースに応じて料金を変えれば良いのでは?」と考える初心者も少なくありません。
しかしながら、サービスの安売りには変わらず、仮に上手くいっても件数をさばききれずに「本気度の高いクライアント」へ注力できなくなるリスクもあるので、結論としてはやめた方が良いでしょう。
実績不足を理由にしがち
コーチング起業に失敗する方は、様々な場面で「実績不足」を理由にしがち。
たとえば、「コーチングが上手くいかない」「満足に集客できない」といった問題も実績不足のせいにしてしまい、本質的な課題に気づけないのです。
もちろん、実績があるに越したことはありませんが、持ち合わせていなければ、それ相応の戦略を取れば良いだけのこと。
特に、集客は適切な方法に切り替えるだけで劇的に改善するので、ぜい以下の記事を読んでみてください。
関連記事:コーチング起業での集客方法11選!成功の秘訣と失敗例も紹介
固定費が大きすぎる
綺麗なオフィスを借りて、移動用の自動車を買うためにローンを組んでしまうと、固定費が高額になり失敗の確率は高まるでしょう。
たしかに、せっかく事業を始めるなら、形から整えたいところですが、残念ながら最初の数か月は無収入というケースも珍しくありません。すなわち、固定費が支払えずあっという間にショートしてしまうリスクが高いのです。
事実、「スマホ」と「パソコン」だけで起業するコーチはとても多く、初めから事務所を持つ方が逆に少数派といえます。
固定費を減らすことで無収入状態になった時の経済的・精神的負担も大幅に軽減されるため、起業時はしっかり押さえておいてください。
稼げない事業者としか交流がない
初心者のうちは「コーチをやっている」というだけで誰でも凄い存在に思えますが、ほとんどの方はコーチングで稼げておらず、効果的なアドバイスも行えません。
*副業コーチとしてしっかり収益を上げている層は除く
そのため、右も左も分からない不安感から言うことを聞きすぎてしまうと、以下のようなデメリットがあるのです。
- 収益に繋がらない間違った知識が身についてしまう
- 群れることで余計な交際費が発生する
- そもそもステップアップに繋がらない
一方、「稼いでいる事業者」と交流が持てれば、いつでも目の前に「答えがある状況」が作り出せるので、最短ルートで成功が掴めるでしょう。
集客の仕組みが確立できていない
コーチングで成功を収めるには、優れたスキルだけでなく「集客の仕組み」も確立しなければなりません。
そもそもクライアントがいなければ収入自体が得られないため、もはや最重要項目と言っても過言ではないでしょう。
しかし、それだけ大切であるにも関わらず、きちんと集客できていない方が大半…。SNSで無意味な発信ばかり繰り返し、ただ「やった気になっている」のです。
関連記事:コーチング起業での集客方法11選!成功の秘訣と失敗例も紹介
コーチング起業を成功させるためのコツ3つ
ここからは、コーチング起業を成功させるコツを3つに厳選して解説します。
- 実際に稼いでいるコーチと交流を持つ
- スモールスタートを意識する
- 集客のノウハウを学ぶ
初心者はまず上記を押さえておけば問題ありません。せっかくの起業で失敗しないためにも、ぜひ参考にしてください。
実際に稼いでいるコーチと交流を持つ
コーチング起業を成功させたいのなら、「実際に稼いでいるコーチ」と交流を持つのがおすすめです。
【稼いでいるコーチから学べること】
- 稼ぎ方を良い意味で盗める
- コーチングのスキルが学べる
- 起業家としてのマインドを教えてもらえる
スモールスタートを意識する
コーチングは、最低限スマホだけ持っていれば起業できます。すなわち、初期投資がほぼ発生しないので、スモールスタートしたい方に最適なのです。
【コーチング起業に必要な物】
- 必須:スマホ
- 必須:開業届(無料)
- あれば:パソコン
そして、スモールスタートに留めれば、万が一起業に失敗しても経済的ダメージはないも同然。精神的にも安定した状態で取り組めるはずですよ。
集客のノウハウを学ぶ
コーチング起業する際は、スキルや資格勉強だけでなく「集客のノウハウ」も学ぶ必要があります。
具体的なツール・媒体は以下の通りであり、誰もが普段から慣れ親しんでいるものばかりです。
【集客に使えるツール】
- Twitter・FacebookなどのSNS
- YouTubeなどの動画プラットフォーム
- ホームページ・ブログなど
コーチング起業の失敗はコツを押さえれば回避できる
本記事では、コーチング起業で失敗する9つの原因や、成功のコツを解説してきました。
コーチング起業が上手くいかず、会社員に出戻りする方は数多く存在しますが、以下のポイントを押さえれば、着実に成功率を高められるでしょう。
【コーチング起業を成功させるコツ】
- 実際に稼いでいるコーチと交流を持つ
- スモールスタートを意識する
- 集客のノウハウを学ぶ
また、コーチング起業に興味がありつつも「本業を辞めるのはちょっと怖い…」という方は、「コーチング副業」も大変おすすめ。興味があれば、ぜひ別記事をチェックしてください。
関連記事:コーチング副業の始め方!失敗パターンと稼ぐ方法を解説