本記事では、「コーチングに興味がある」「年収相場を知りたい」と思っている方に向けて、コーチングの仕事内容やメリット・デメリット、収入水準などを解説します。

今回は、コーチングで稼ぐためのポイントも掲載しているので、コーチング起業を目指している方は、ぜひ最後までご覧ください。

コーチングの具体的な仕事内容

コーチングの仕事内容は、大きく分けて以下3種類です。

  • 1対1で行うパーソナルコーチング
  • 講師としての活動や講演活動
  • 企業に対する人材育成や研修

ここからは、それぞれの仕事に必要なスキルや注意点などを解説します。自分の方向性を決める上でも役立つので、しっかり押さえておきましょう。

講師や講演活動を行う

十分なコーチングスキルや経験を身に付けると、企業主催のセミナーなどでプロコーチとして講演できる可能性があります。

具体的な講座内容は、大きく分けて以下2つです。

  • 【初心者コーチ向け】プロコーチの育成やコーチングスキルを教える講座
  • 【企業の管理職向け】コミュニケーションやマネジメント講座

最近は「プロコーチになりたい」という需要が増えており、コーチングの養成講座が人気です。

したがって、もし十分なスキルと実績が身につけば、自分から売り込まずとも企業の方から講演依頼がくる期待も持てるでしょう。

しかし、当然ながらそう簡単に講師にはなれません。プレイヤーとしての実力だけでなく、クライアントを獲得するための高度な「セールス能力」も必要になるからです。

セールス能力が身についていないと?

・報酬額を上手く交渉できず単価が上がらない
・継続案件に恵まれず単発で終わる

さらに、マーケティングスキルも学ばなければ、自分という存在を市場に認知してもらえず、収入や案件数はいつまでも安定しないでしょう。

実際のところ、初心者コーチが最初に躓きがちなポイントでもあるため、もし不安な場合はプラチナサポーターアカデミーの無料動画をチェックし、副業の基礎知識を身につけてください。

企業での人材育成や研修を行う

企業の社長などをコーチングしていると、企業内での人材育成や研修の一環として、新たにコーチングを依頼されることもあります。

どのような形になるかは企業の規模や方針によりますが、主に以下2つが多い印象です。

コーチングの種類内容
上層部(マネージャー)向けのコーチング後輩や部下のやる気を引き出し、目標実現に向けてサポートする方法を伝える
社員向けのコーチング、研修講師グループコーチングでロールプレイングを交えながら、コーチングの基本的なスキルや考え方を伝える

企業向けコーチングでは、上司や部下との信頼関係を築き、企業理念を浸透させていく風土の形成と継続させていく能力が問われます。

個人にパーソナルコーチングを行う

「パーソナルコーチング」は、企業の社員や一般人と1対1で向き合う形態。コーチングの仕事の大半を占めており、数か月かけてじっくりと課題解決や目標実現をサポートしていきます。

【パーソナルコーチングの仕事内容】

  • クライアントの目標をもとに計画書を作成
  • 対話を重ねて問題点に対する気付きや自発性を促進

そして、経営やキャリア、独立関連のほか、人間関係、恋愛、お金に関する悩みなど、ビジネスからプライベートまで非常に幅広いテーマが扱えるのも大きな魅力。年齢や性別を問わず、多くの層をターゲットにできるでしょう。

ちなみに、コーチングのテーマについては以下の記事でも解説しているので、併せて読んでみてください。

関連記事:コーチングのテーマはどう決める?選び方、具体的なテーマ例を紹介

ただし、コーチは「指導する」のではなく、相手の話をよく聞きながら課題解決・達成に向けてサポートしていかなければなりません。

そのため、「傾聴・質問・承認」といった3つのスキルが必須となる点に注意しましょう。

コーチングを仕事にするメリット4つ

ここからは、コーチングを仕事にするメリットを確認していきましょう。

  • ライフスタイルに合わせて自由に仕事ができる
  • オンラインでもコーチングできる
  • 小さな運営コストで仕事を始められる
  • 他のビジネスに活かせる

今後コーチングを始めようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

ライフスタイルに合わせて自由に仕事ができる

個人事業としてコーチングを行う場合、会社員のような拘束時間は当然発生しません。

ライフスタイルに合わせて好きな時間に働けるので、ライフワークバランスが格段に向上するでしょう。

  • 子どもの送り迎えに合わせてスケジュールが組める
  • 完全に自分都合で休暇にできる

たとえば、子育て中の方は午前中だけ仕事をして、他の時間は育児や家事に専念できます。

クライアントの希望日程には合わせなければなりませんが、企業に勤める方に比べれば遥かに自由に過ごすことが可能です。

小さな運営コストで仕事を始められる

コーチングは、仕事する場所とPC・スマホ、そしてネット環境が揃っていればいつでも始められます。運営コストが非常に安く、通信費などを除けばほぼゼロ円で開業できるでしょう。

たとえば、物販ビジネスの場合は「在庫を置く倉庫」や、「売れ残りの処分費用」が発生しますが、「技術を売る」コーチングにそんなコストは発生しません。

スキルの習得時に書籍・セミナー代などがかかるものの、コーチングが軌道に乗れば簡単に回収可能な水準。スモールスタートしたい方にはまさにおすすめの職種といえます。

他のビジネスに活かせる

コーチングスキルは、ただクライアントへ提供するだけでなく、以下のように他のビジネスに活かすことも可能です。

【コーチングスキルが活かせる場面】

  • 本業の部下や後輩の育成
  • セルフマネジメントによる業務パフォーマンスの向上
  • 他のビジネスにおけるサービスの一環として提供
仙道
仙道
具体的に、わたしはコンサルタントとして仙道塾を運営している中で、受講者様との対話や教育時にはコーチングスキルをフル活用しています。

もちろん、会社員にとっても利点が多いので、コーチングスキルを学んでおいて損はないでしょう。

オンラインでもコーチングできる

コーチングセッションは、音声通話やビデオ通話でも行えるため、極論を言えば自宅から一歩も出ずに完結します。

また、Web会議ツールを用いた「オンライン研修」なら、世界中の誰にでもコーチングスクールを提供できるメリットもあるのです。

くわえて、自分自身の住処も自由。国内外を旅行しながらコーチングに勤しむ方も少なくありませんよ。

オンラインコーチングについては、以下の記事でも詳しく解説しているので、是非読んでみて下さい。

関連記事:オンラインコーチングとは?メリット・デメリットを双方の視点で解説

コーチングを仕事にするデメリット

コーチングを仕事にするのなら、以下2つのデメリットにも注意しなければなりません。

  • 案件数が安定しない
  • 結果が出るまで時間がかかる人が多い

より効率的に事業を展開するためにも、ぜひ参考にしてください。

案件数が安定しない

企業に所属しないでコーチングを行う場合、当然自分からアクションを起こさなければ案件はもらえません。

しかしながら、「どうすれば案件がもらえるか」というポイントを知らぬまま飛び込む方が非常に多く、効果的に対策できずに撤退してしまうのです。

収入が上がるまで時間がかかる人が多い

コーチングは、十分な知名度や実績が身につくまで、収入が上がらないケースが多いです。

ライバルが少なく独占できる分野に参入すれば、短期間のうちに成果がでる可能性もありますが、コーチの人口が増加している昨今は現実的に難しいでしょう。

そのため、コーチングを行ううえでは、スキルと実績にくわえてセールス・マーケティング能力の習得が急務。最初は大変かもしれませんが、極力同時並行で進めてみてください。

コーチングの年収の目安

コーチングの仕事は、年収1,000万円を超えるケースもあります。しかし、提供するサービス内容や働き方によっては、会社員の収入水準と同程度かそれ以下というコーチも少なくありません。

そこでここからは、「年収1,000万円以上を稼げるコーチの型」と「稼げないコーチの型」を解説するので、ぜひビジネスモデルの構築に役立ててください。

年収1,000万円以上を稼げるコーチの型

年収1,000万円以上を狙いたいのなら、「ベテラン型」か「兼業型」のコーチを目指すと良いでしょう。

いずれも経験やスキルが必須となりますが、目指す価値は十分ありますよ。

ベテラン型のコーチ

「ベテラン型のコーチ」とは、古くからコーチングに携わってきたプレイヤーを指しており、現在ならコーチングブームが到来する前から必死に活動を続けてきた層となります。

活躍しているベテラン型のコーチには、長い年月で築いてきた実績や経験・人脈があり、そもそも集客に注力する必要がありません。

すなわち、黙っていても仕事が舞い込むため、1,000万円以上稼いでいる人が多い傾向です。

兼業型のコーチ

コーチング以外の事業も展開している「兼業型のコーチ」も、年収1,000万円以上を狙える可能性があります。

実際のところ、プロコーチとして成功を掴むには、クライアント獲得のための集客や営業が大切ですが、残念ながらコーチングだけやっていては身につかないでしょう。

しかし、兼業コーチは既存ビジネスの人脈からクライアントが流入するケースもあるため、そのぶん収入アップが期待できるのです。

もしコーチと相性が良い事業が思いつかない場合は、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:初心者におすすめの副業8選!始め方の手順、確定申告などの注意点も紹介

専門特化型のコーチ

専門特化型のコーチとは、特定の分野でプロとして活動するコーチを指します。

具体的な分野は以下のように多岐にわたるので、自分が取り組めるものがきっと見つかるでしょう。

  • 恋愛コーチ
  • ダイエットコーチ
  • 投資コーチ
  • 英語コーチ
  • 起業コーチ など

そして、年収1,000万円以上を目指すなら難易度が高い分野を選ぶのがおすすめ。たとえ人脈や知名度がなくても、スキル次第ではベテラン型以上の売上を立てることも不可能ではありません。

ただし、専門分野に特化していても、その分野が「必要とされる商品」でなければ稼げないため、「どれくらい需要があるのか」は事前にしっかり見極めてください。

稼ぐことが難しいコーチの型

ここからは、稼ぐことが難しいといわれるコーチの型を2つ解説します。

もし自分が当てはまる場合は、できる限り早く抜け出しましょう。

雇われプロ型のコーチ

自ら集客や営業を行わない「雇われプロ型のコーチ」は、年収1,000万円以上に到達しないケースがほとんどです。

【雇われプロ型のコーチ例】

  • 卒業したスクールで雇われている
  • 仲介業者からの紹介で稼いでいる

仲介業者を通すとマージンが中抜きされて、スクールで雇われている限り、固定給以上の報酬は得られないでしょう。

しかし、「集客スキル」が重要と分かっていても、なかなかクライアントが獲得できずに挫折していくコーチも少なくありません。

アマチュア型のコーチ

コーチングスクールに通ってスキルを習得したあと、ブログやSNSで発信をする「アマチュア型のコーチ」も、なかなか高収入は得られません。

一方、コーチング業界は副業として取り組んでいる方が非常に多く全体の半数以上を占めているのがこのアマチュア型コーチ。

残念ながら、ほとんどの方は上手く集客できずに撤退していくので、可能な限り早く本格的な集客戦略を構築した方が良いでしょう。

コーチングの仕事で稼ぐためのポイント6つ

続いて、コーチングの仕事で稼ぐために必要なポイントを6つ見ていきましょう。

  • コーチングができることと稼ぐことは別物だと理解する
  • 稼ぎたい目標額をはっきりさせる
  • お客様目線でビジネスを行う
  • Webを活用する
  • 正しく自己投資する
  • 良好な人間関係を築く

いずれも大切な要素なので、ぜひ参考にしてください。

コーチングができることと稼ぐことは別物だと理解する

コーチを目指す大前提として、「コーチングのノウハウ」と「稼ぐためのノウハウ」はまるで違うということを理解しなければなりません。

たとえば、「コーチングでたくさん稼ぎたい」と考えているなら、「顧客を導く」コーチングスキルではなく、「顧客を集める」集客の知識が必要となります。 

無論、コーチングスキルは必要不可欠ですが、先輩コーチたちと接する中で、どのようにクライアントとつながっているかも一緒に学んでいきましょう。

稼ぎたい目標額をはっきりさせる

コーチングで稼ぐには、「自分が稼ぎたい目標額」を明確にすることが大切。目標額が決まれば、その額を稼ぐために必要な仕事量が明確になり、経費も算出できるでしょう。

そして、目標金額を決めた後は、以下のような計画を立てるのがおすすめです。

  • 目標額を稼ぐために必要な資金や人員を明確にする
  • 目標額達成の期限を明確にする
  • 期限を逆算して目標フラグ(年・月・週)を立てる
  • 目標額を稼ぐために今からできることを行動していく

上記を参考にあらかじめプランニングしておけば、無駄な行動をせずに最短ルートでゴールに向かえますよ。

お客様目線でビジネスを行う

コーチによっては、「クライアントがコーチングを求めている」と思い込み、自己満足的にサービスを提供しているケースが少なくありません。

しかし、クライアントが欲しているのは「自分の理想の結果」に他ならず、コーチングはあくまでも「結果に至るまでの手段」に過ぎないのです。

そういった温度感がズレていれば、到底良質なコーチングなど行えないので、傾聴スキルや質問スキルをしっかり身につけ、顧客が何を求めているか判断できるようにしましょう。

以下の記事では、顧客との信頼関係を構築するステップを解説しています。顧客目線を知るためにも、ぜひ参考にしてください。

関連記事:コーチングの正しいやり方とは?4つの基本ステップと大切な要素を解説

Webを活用する

プロコーチとして稼ぐには、Webを活用したマーケティングを行うと良いでしょう。

特におすすめなのは、見込客や既存客に価値のある情報を提供し、自分のサービスを購入してもらう手法です。

ただし、WebマーケティングにはSNSやブログ、メルマガ、YouTubeなどさまざまな媒体があり、ほとんどの初心者は上手く使い分けられません。

不適切なコンテンツを発信すれば、逆にブランドを落してしまうリスクもあるため、もし不安なら基礎知識から学んでみてください。

正しく自己投資する

ビジネスを成功させるには「正しく自己投資する」ことも大変重要です。たとえば、セミナーや書籍を購入してコーチングスキルを身につけたり、関連分野の資格取得もおすすめ。

一方、「何に投資するか」は完全に自己判断となるため、方針に応じて以下2つから選びましょう。

  • 実際に投資をしながらトライ&エラーで自力で見つけ出す
  • 一流の指導者から教わる

「より早く結果を出したい」なら、信頼できる指導者を探し、直接教わるのが最短ルートです。

もし自力で探したい場合は、失敗による損失も覚悟で、じっくりと時間をかけながら決めてください。

良好な人間関係を築く

良好な人間関係を築くことも、稼ぐうえで重要なポイント。自分が相手に与える良い影響を意識しながら行動し、自他ともに「得する状態」を作ることで、良好な人間関係が築けるでしょう。

反対に、良好な人間関係を築くには、以下のような人物と距離を置くことも必要です。

  • 約束を破る人
  • 嘘をつく、口先だけの人
  • 自己顕示欲が強く、自己中心的な人
  • 努力や変化をしない人
  • ネガティブすぎる人

自分に悪影響を与え得る人物とは距離を置き、相乗効果が期待できる知人・友人たちと良好な関係が築ければ、質の高い情報や心強いサポートが受けられるでしょう。

コーチングの仕事と年収は努力次第で変わる

本記事では、コーチングの仕事内容やメリット・デメリット、稼ぐためのポイントを解説してきました。

コーチングの仕事内容は実にさまざまであり、年収もスキルや実績に応じて大きく異なります。

しっかり学習を継続すれば、1,000万円超えのプレイヤーへ成長できる可能性もゼロではないため、ぜひ本記事を参考にコーチングを始めてみましょう。