コーチングで起業する際は、スキル育成や資格取得ばかり意識しがちですが、そもそもクライアントがいなければビジネスは成り立ちません。

そこで重要となるのが、魅力的なキャッチコピーと画像で見込み客を惹きつける「LP(ランディングページ」です。

初心者には構築が難しい一方、事業を軌道に載せるためには欠かせない施策となるため、本記事で解説する作り方やポイントをぜひ参考にしてください。

コーチングのLPとは?そもそも必要なの?

ここではまず、LPの概要やコーチングに必要な理由を解説します。

初めて起業する方には重要性が分かりにくいかもしれませんが、結論としてLPはコーチングに限らず、どんなビジネスにも必要不可欠。

今後収益を安定させるためにも、しっかり押さえておきましょう。

コンバージョン獲得を目的にしたページ

LP(ランディングページ)とは、特定のURLや広告にアクセスした際、最初に表示されるWebページを意味しています。

仙道
仙道
いまいちピンとこないと思うので、今回はわたしが実際に使っているLPを例に見てみてください。URLをクリックするとすぐに以下のページへ移行し、サービス概要や特典、わたしの実績などが掲載されているのが分かりますね。

【仙道塾LP】

参照:https://sendo-coach.com/landingpage/

そして、上記のようなLPを作る目的はたった一つ「コンバージョン*を獲得すること」であり、まさに集客活動の要と言っても過言ではありません。

*コンバージョンとはサイト訪問者が運営者の狙ったアクションを取ることを意味しており、基本的に申し込みなどを指す。

具体的な誘導の流れは以下の通りであり、申し込み・メールアドレスの取得(リスト)・サービス認知がすべてこのページで行われるのです。

  1. 見込み客がLPへアクセス
  2. サービス内容・特典を認識
  3. メールアドレスなどの個人情報を登録
  4. サービスの申し込み・購入

一方、初心者は「ブログや記事で直接サービスを購入してもらえば良いのでは?」と考えるかもしれませんね。

もちろんその手法も可能ですが、残念ながら効率的な集客には繋がらないでしょう。

特定の知識・情報を見込み客に伝える通常記事にLPの要素も入れ込んでしまうと、コンテンツの一貫性を損ねるばかりか、サービスの魅力も十分に伝わりません。

仙道
仙道
たとえば、もし【副業の開業届】について解説した記事に、LPの内容も盛り込むとどうでしょうか。開業届をだすメリットなどを話していたのにいきなり仙道塾の話題を始めても頭に入ってきませんよね。最終的にコンテンツの質が低下し、検索順位が下がるばかりか認知度も上がらないんです。

関連性の低い記事内で無理矢理「サービスを知ってください」「試してください」とアピールしても逆効果。それゆえにLPとして独立させて、しっかり見込み客をエスコートしてあげることが大切なのです。

様々な媒体と組み合わせて動線を確保

LPはURLやバナーが掲載できれば「どんな媒体でも」動線を設置できます。

先ほど触れたブログや記事コンテンツはもちろん、以下のようなSNSなども活用されており、見込み客の取りこぼしを防げるでしょう。

  • Twitter・FacebookなどのSNS
  • Facebook広告など
  • YouTubeなどの動画コンテンツ
仙道
仙道
多少のコストはかかりますが、広告と組み合わせるのも効果的。LPを一つ作っておけば、集客戦略の幅が広がるんです。

具体的には、YouTubeの概要欄にURLを仕込んだり、ブログにバナーを設置するのがおすすめ。以下の記事では、LPと相性抜群の集客方法を詳しく解説しているので、あわせてチェックしておいてくださいね。

関連記事:コーチング起業での集客方法11選!成功の秘訣と失敗例も紹介

コーチングのLP構築4つのステップ

ここからは、コーチングのLPを構築する4つのステップを解説します。

  1. ゴールを設定する
  2. キャッチコピーを作成する
  3. オファー画像の制作
  4. Webページ化する

LPの構築を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

1.ゴールを設定する

まずは、LPで達成したい目標・ゴールを設定しましょう。突然キャッチコピーなどを作り始めるのではなく、以下2つのポイントを決定して「目線」を定めていきます。

  • LPの目標:サービスや無料体験の申し込み、製品の購入など具体的な目標を設計
  • 目標数値:目標をどのくらい達成するか。月間あたりの最低値なども設計

目標数値を計測する項目としては「月間売上」「コンバージョン数」「アクセス数」などが代表的。算出方法は以下の通りなので、あらかじめ押さえておきましょう。

月間売上:一カ月あたりの売上
コンバージョン数:月間目標売上÷平均客単価
月間アクセス数:コンバージョン数÷コンバージョン率で必要アクセス数を算出し計測

2.キャッチコピーを作成する

ゴールを明確にしたら、LPの肝となるキャッチコピーを作っていきましょう。

「キャッチコピーの質=LPのパフォーマンス」といっても過言ではないため、以下のポイントを踏まえながら丁寧に作り込んでください。

  • シンプルで何を伝えたいかすぐ分かる
  • 具体的な数値・表現を意識する
  • 見込み客にとっての利益・利点を記載
仙道
仙道
インパクトが強い数値や表現を使いたくなるところですが、絶対に嘘はNG。その他のポイントにも注意しつつ、下図のようなイメージで作り込みましょう。

もちろん、LPのデザインやキャッチコピーは作り手によって千差万別。複数のパターンを作ってみて、最も良いものを採用してください。

3.オファー画像の制作

オファー画像とは、見込み客のクライアント化を誘う「プレゼント」「特典」のアピールを目的としたクリエイティブ。

制作方法は以下2通りですが、作業効率やクオリティを考えると、無理に内製化せず外注するのがおすすめです。

  • 外注:ココナラ・ランサーズ・クラウドワークスなど
  • 自分で制作:Canva・アドビなど

具体的な見本としては、仙道塾のオファー画像を参考にすると良いでしょう。

  • 何がもらえるのか
  • どんなベネフィットが得られるのか
  • 一目見て分かりやすいか

上記のポイントを踏まえつつ、できる限りキャッチーなオファー画像を制作してみてください。

4.ウェブページ化する

ここまで準備が整ったら、LPをウェブページで見られるようにしましょう。一見すると難しく思えますが、最近は作成ツールの利便性が向上しているため、問題なく進められるでしょう。

【LPのウェブページ化におすすめのツール】

  • WordPress
  • Canva(キャンバ)
  • ペライチ
  • サイポン

上記はいずれも無料で使える一方、ツールによっては操作が分かりにくいかもしれません。特にワードプレスは高機能ゆえに操作難易度が高いので、まずはペライチかCanvaを試してみてください。

仙道
仙道
キャンバはLPだけでなく、サービスページやプレゼン資料、履歴書まで様々なテンプレートが無料提供されています。本格的に使わずとも、アカウントだけ作っておくと良いでしょう。

コーチングのLPを作るポイント4つ

LPの作成手順が把握できたところで、次はよりクオリティを高めるためのポイントを4つ確認していきます。

  • 基本構成を順守
  • 掲載媒体の検索順位を上げる
  • 必須情報を掲載する
  • 効果検証と改善を繰り返す

集客効果が高いLPを作るためにも、しっかり押さえておきましょう。

基本構成を順守

LPには基本構成が存在します。ただ乱雑に情報を並べるのではなく、人間の認知機能に訴えられる効率的な順序となるため、以下を順守しながら制作してみてください。

仙道
仙道
今回はより具体的なイメージを掴むために、営業活動が上手くいかず解決策を求めている人物を想定して作ってみます。
  1. 問題提起:あなたは営業の成績が上がらず悩んでいますよね?
  2. 共感する:日々多くの企業を訪問しているにも関わらず、肝心の成果に繋がらないのでは、働く意欲もなくなってしまうでしょう。
  3. 解決策の提示:実は営業成績はちょっとしたコツに注意するだけで劇的に改善するのを知っていましたか?
  4. 商品の提案:弊社の〇〇メソッドは、数々の検証を経て考案されたセールステクニックです。簡単なレッスンをこなすだけで短期間のうちに成績が向上します。
  5. ベネフィットを伝える:営業成績が上がれば、給与査定に好影響を与える上に、転職でも有利に働くでしょう。
  6. 信頼・安心をアピール:〇〇メソッドは数百人が成果を実感しており、〇年連続で人気No.1を獲得しています。
  7. オファーする:今登録して頂ければ、販売代金を30%割引し、特製スケジュール帳もプレゼントいたします。
  8. コンバージョン:〇〇メソッドのお申込みはこちらから

キャッチコピーまで真似する必要はありませんが、上記の型に当てはめれば、まとまりがついて魅力を伝えやすいはずですよ。

掲載媒体の検索順位を上げる

LP単体ではアクセスを集められないので、掲載媒体の検索順位を上げて、少しでも多くの見込み客の目に触れるようにしましょう。

  • Twitter・Instagram:フォロワー数
  • ブログ・ウェブサイト:SEO

ただし、この施策は専門知識と根気、人的リソースも必要となります。無理に内製化すると本業に支障がでるリスクもあるため、初めから外注も選択肢の1つに入れておきましょう。

仙道
仙道
検索エンジンでトップを取るのはとても難しいので、まずはSNSから着手するのがおすすめです。

必須情報を掲載する

LPを制作する上では、最下部に「プライバシーポリシー」と「特定商取引法に基づく表記」を記載しなければなりません。

  • プライバシーポリシー:個人情報の利用目的・管理方法などを文章化して公開したもの。

【プライバシーポリシーの表記内容】

  1. 個人情報取り扱いに関する基本方針
  2. 個人情報の定義
  3. 個人情報の取得方法
  4. 個人情報の利用目的
  5. 個人情報の管理方法
  6. 個人データの共同利用について
  7. 個人データの第三者提供について
  8. 個人データの開示、訂正等の手続きについて
  9. 個人情報の取扱いに関する相談や苦情の連絡先
  10. SLセキュリティについて
  11. Cookieについて
  • 特定商取引法に基づく表記:消費者とのトラブルを回避するために設けられた法律。クーリングオフなどが代表的。

【特定商取引法に基づく表記】

  • 販売業者
  • 運営統括責任者名
  • 所在地
  • 商品代金以外の必要料金の説明
  • 申込有効期限
  • 不良品
  • 販売数量
  • 引渡し時期
  • お支払方法
  • お支払期限
  • 返品期限
  • 返品送料
  • 資格・免許
  • 屋号またはサービス名
  • 電話番号
  • 連絡先メールアドレス

上記は個人事業主でも記載する必要があります。最近は一般層も通販慣れしているため、きちんと表記しなければ信頼は得られませんよ。

効果検証と改善を繰り返す

LPは作ったら終わりではなく、きちんと「成果」を出さなければ意味がありません。そのため、一旦ウェブ上に公開した後は、必ず効果検証を行い、必要に応じて改善しましょう。

【効果検証の具体例】

  • 月間売上を達成しているか
  • アクセス数・ページビューなどの数値
  • コンバージョンの件数

一方、LPは初めから完璧を目指すのではなく、何度も試し打ちして少しずつ精度を上げていくイメージで運用してくださいね。

仙道
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すぐに成果がでるのは非常に稀。最初の1~2ヶ月は様子見のつもりで構えるのがおすすめですよ。

ポイントを押さえて稼げるLPを作成しよう

本記事では、コーチングのLPの基本知識や作り方、より効果を高めるためのポイントを解説してきました。

コーチングで収益を上げるには、スキルや資格以前にクライアントを獲得する必要があります。そこで重要となるのがLPであり、どれだけ作り込むかがビジネスの成功を左右するのです。

【LP構築のステップ4つ】

  1. ゴールを設定する
  2. キャッチコピーを作成する
  3. オファー画像の制作
  4. ウェブページ化する

上記のステップを踏めば、初めてのLPでも効率的に制作できるでしょう。今回は、プライバシーポリシーや特商法についても触れてきたので、LP作成の際はぜひ参考にしてください。